ドイツ (5-10)移動も楽しみのうち(前編)
バスを降りるや否や駅舎へ向かって一目散に走り出し(一緒になって走る人も)、ホームに駆け上がると今まさに列車が入線してきた所だった。
ALX86015 Landshut (Bay) Hbf(18:27)→München Hbf(19:19)
さて、この列車の行き先はミュンヘン。ここからニュルンベルクへ帰る最短コースはレーゲンスブルク経由、つまりは来た道を戻っていくルートなのだが、せっかく全線乗り放題のジャーマンレイルパスを持っているわけで、単純往復ではなく一筆書きコースを取ってみようというわけである。レーゲンスブルク経由では所要時間は2時間弱、対してミュンヘンでニュルンベルク行きのICEに乗り換えるルートでは距離は大幅に伸びるものの、そこは流石に高速新線効果、接続さえ良ければこちらも2時間を少し超える程度で済んでしまうのだ。
この列車の種別は「ALX」という見慣れないもので、これは『Arriva-Länderbahn-Express』を略したものだそうだが(Wikipediaの解説記事(独語)へリンク)、ストラスブールからオッフェンブルクへ向かう際に乗車した『ORTENAU-S-BAHN』と同様の、DB直営ではない列車の一種である。機関車・客車ともに専用の塗色が施され、見るからに他の車両と違う雰囲気を漂わせているが、乗車券はDBの地域列車と共通なので利用者にとってはRE同然の存在である。
(時間がなくて写真は撮れませんでした)
目の前に止まったのはコンパートメントタイプの車両。日曜の夕方らしく乗車率は高く、幸いにも窓側の席を確保できたがコンパートメントは6名の定員がきっちりと埋まってしまい、昨日のインターシティのような優雅な旅は期待出来るべくもなく少々息苦しい。加えて生まれも育ちも2等車の客車なので、シートの座り心地もそれなりである。
ミュンヘンまでの所要時間は50分強だが、途中の停車駅はミュンヘン空港至近のFreisingのみ。この空港はミュンヘン市街からかなり北上した位置にあるのだが、そのためランツフートからも近く、地の利を生かして多くの企業がランツフートに拠点を構えているという。
車窓は今更取り立てて書くようなこともない、コピー&ペーストの如き田園風景がひたすら続いていく。景色の変化は乏しいまま、俄かに家並みが増えてきたかと思えばもうミュンヘン中央駅のすぐ手前まで近づいていた。
そんなわけで定刻よりも2,3分早く、ミュンヘン中央駅の頭端式ホームに到着。さすがにバイエルン州の州都かつドイツ第3の都市、今まで見てきたどの駅とも比べ物にならぬほど(パリ東駅でさえ)の巨大な駅。人の数もとにかく多い。普通の観光客ならばさあミュンヘンに着いたぞ、と、ホテルへ向かうなり街へ繰り出すなりするはずだが、そこは普通ではない(笑)ワタシ、街に一歩も踏み入れないままでそのまま乗り換えである(もちろんスケジュールに余裕があれば観光したかったのですが)。
予定時刻よりも早く着いたので、急げば19時22分発の列車に間に合いそう。発車案内で出発番線を探し、ホームへと駆ける。
(2008.04.13)
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