ドイツ (7-6)フランクフルト中央駅にて
フランクフルトは言わずと知れたドイツ経済の中心地。ヨーロッパ域外からのドイツへのゲートウェイとなる街でもあり、素朴な木組みの家々に象徴されるドイツのイメージとは一味もふた味も違う大都会だ。
《フランクフルト中央駅ホームの大ドーム》
広大な駅構内には近郊はもとより国内各地から集まってくる列車がずらりと並び、さながら車両の見本市状態。結局一度しか乗車機会のなかったICE1をじっくりと眺められたのも、ここフランクフルト中央駅でのことである。
次に乗り継ぐ列車の発車時刻までには約30分あるが、街なかへ出るにはとても足りない時間なので駅周辺をうろつくに留めておく。
正面出口を一歩出ると、カイザー通り越しにニョキニョキと天を衝く摩天楼が目に飛び込んできた。こんな高層ビルを見るのはパリのラ・デファンス以来、本当に久々である。ここ数日はずっと夢の世界で遊んでいたが、フランクフルトで突然現実の世界に引き戻されたかのよう。明日の今頃はもう日本なのよね・・・(溜息)。
《カイザー通り》
《フランクフルト中央駅・駅舎》
《(上2枚)駅構内の風景》
コンコースにはよりどりみどりの軽食の店舗が並び、もちろんテイクアウトも出来るので駅弁感覚で車内で食べることも可能。さっきのICE車内で食べたスープはちょっと分量的に不足していたので、2品目のつもりでフィッシュアンドチップスを購入した。ちゃんとフライパンで暖め直してくれたので、アツアツのものが食べられるのがウレシイ。
IC2026 Frankfurt(Main) Hbf(13:44)→Köln Hbf(16:05)
そうこうしている間にだいぶ時間も経ったので、いい席を確保する意味でも少し早めに車内へ入っておくことにする。これから目指すのは世界遺産のケルン大聖堂で有名なケルン(Köln)。2002年に開通したフランクフルト~ケルン間の高速新線を経由すればわずかに1時間の道のりだが、そちらは空港への帰りに利用することにして、往きは車窓からライン渓谷の絶景を楽しめる在来線経由のインターシティに乗車する。
《2番線で発車を待つドルトムント行きIC》
ライン川に沿って走る区間では、(フランクフルトからケルン方面へ向かう場合だと)なにがなんでも進行方向右側を確保すべき。途中で川は一切渡らないので、左だと終始反対側ということになってしまう。幸い座席は選び放題で、進行方向を向いて尚且つ窓割りもパーフェクトな座席を取ることが出来た(予約の有無のチェックも忘れずに)。
《インターシティの開放型座席》
この車両、2等車でありながら床にはカーペットが敷かれており(日本の特急の普通車だとJR九州の車両でみられる程度でしょうか)、間接照明を採用していたり予約の表示もICEシリーズと同様の電光表示になっていたりと、かなりのグレードアップが施されているようだ(デッキには液晶のインフォメーションモニタも)。ひとつ印象的だったのが座面の硬さ。一瞬クッションが入ってないのではと思ったほどで、硬さに定評(?)のある700系新幹線の普通車座席をはるかに上回るレベル。もっとも座席というのは適度に硬い方が却って体にかかる負担が少ないらしく、実際ケルンまでの2時間20分の乗車ではお尻が痛くなることもなく、全く不満はおぼえなかった。
《ごくごく普通のリクライニングシート》
出発15分前に乗り込んだ車内もあまり乗客は増えず、ルール地方へ向けて客車列車の旅が始まる。
(2008.04.15)
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