香港2008 (3-1)香港島一周の旅へ
3日目の朝。今日も爽やかな晴天に恵まれて何よりである。朝食はサンドイッチと冷凍の点心2種で済ませ、8時前にホテルを出発。昨夜があの寒さだったので、用心してセーター+コートの冬装備を整える。まさか香港で大阪を出てきた時と同じ格好をすることになろうとは・・・
今日は香港島を時計回りにぐるりと一周するという計画。まずスタート地点のシャウ箕湾に辿り着くまでが長く、香港域内の対角線を端から端まで突っ切る形になる。MTR乗り継ぎで時間は1時間強かかるものの、運賃の方は22.7ドル(約270円。オクトパス割引)で済んでしまうのが香港の交通機関のいいところ。
銀座―[軽鉄線]→天水圍―[MTR西鉄線]→南昌―[MTR東涌線]→香港―[徒歩]→中環―[MTR港島線]→シャウ箕湾
《朝の銀座駅。ハーバープラザリゾートシティをバックに》
ラッシュで混みあう軽鉄線に乗り、天水圍駅へ。ジモティ気取りで颯爽と駅構内を歩いていると、一角に人が集まっては何かを持ち去っている様子を発見。何だろうと思い近付いてみると、なんとフリーペーパーを配布していたのだった(人が配っているのではなく、「勝手に持って行って」と棚の上に置いてあるだけ)。フリーペーパーといっても日本のタウン誌のようなものではなく、広告込みで48ページもある本格的な新聞。紙面の雰囲気としては日本の一般紙とスポーツ新聞のあいだくらいだろうか。無料新聞なので広告の比率は高いものの、それでも通勤時間の殆どを潰せてしまうくらいのボリュームは優にある。実際、都心へ向かう西鉄線の車内では8割以上の人がこの新聞を広げており、ある意味異様な光景。駅によって配布している銘柄が異なるらしく、読んでいる銘柄を見ればその人がどの駅から乗って来たのかが分かってしまうというのも面白い。
とはいえ、よそ者の私にとっては新聞よりも車窓の方がよっぽど楽しいわけだが、それでも最初の数ページをパラパラとめくってみたところ、昨晩の寒波が記事になっていた(下の写真)。やっぱり異常気象だったのね。
終点の南昌で東涌線に乗り換え。開業からまだ10年の新線ながらも、東涌や青衣のニュータウンからの通勤輸送、香港ディズニーランドや寶蓮寺への観光輸送、ツェン湾線のバイパス路線、そして現時点で都心に直結していない西鉄線の連絡路線――といった具合に多彩な表情を持つ路線である。この付近では東涌線は機場快綫との複々線になっており、小田急や京阪のように緩行線が外側。機場快綫の通る急行線を挟んでの相対式ホームになっている。されどこのような充実した軌道設備とは裏腹に、列車の到着まで数分待っている間、ラッシュ時間帯にも拘らず反対方向を含めて一度も列車が通らなかった・・・という程度の運行密度だ。
それでも到着した列車は100%を軽く超える乗車率。西鉄線からの乗り換え客をぎっしりと詰め込み、九龍駅で少し降ろしてビクトリアハーバーをくぐって行く。このMTR車両のドア、車両側の扉なのかそれともホームドアの方なのかはいざ知らず、かなりセンサーが敏感なようで、混雑時になかなか扉が閉まらず出発できないという場面に何度か遭遇した。
先行列車が詰まっていたのかトンネル内で徐行したりしつつ、香港駅に到着。港島線の中環駅へは地下の連絡通路を辿ることになるが、美孚駅ほどではないにせよこちらもかなり長め。3回目の乗り継ぎとなる港島線は銅鑼灣辺りまでは立ち客も一杯だったが、東進するにつれてどんどん乗客も減り、末端区間ではガラガラとなった。
9時10分、ようやく旅のスタート地点のシャウ箕湾に到達する。銀座からの所要時間は1時間15分。お疲れ様でした。
(2008.12.23)
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