香港2008 (4-7)プライベートキャビン・昂坪360
《昂坪360の昂坪(山上)駅》
昂坪360はMTRの子会社による運営だが、運賃の支払いには何故だかオクトパスカードは使えないので、乗車券は窓口で入手することになる。運賃は通常日(Normal Days)と特別日(Special Days)で分かれており、今日は平日なのだがクリスマスイブだからということなのか、Special Daysに該当。大人片道運賃は74ドル(約900円)となった。ちなみに往復だと107ドルと、路線バスとの競合を意識してか割引率は高く設定されている。そういえば購入時に何処の国からやって来たかを尋ねられたのだが、ただのアンケート?
*通常日は大人片道63ドル、往復96ドル。
《昂坪360のチケット》
駅舎内は多客期を想定し、長い列をすっぽりと収容できるほどの余裕のある造りとなっているが、折角ここまで遠出しておいてまだこんな早い時間から下山するような人は殆ど居ないということで、すぐにゴンドラのそばへ。乗客が極端に少ないため、17人乗り(座席10+立ち席7)の大型の搬器をなんと独り占めすることが出来た。他人と乗り合わせると多かれ少なかれ気を遣うもので、これ以上ない幸運である。
ギューンと急加速してステーションを出発。右手に見下ろす昂坪市集のざわめきが遠ざかっていくと、すぐに静寂の世界になる。一人でゴンドラの中に座っていると、あまりに静かすぎて通風孔を通るビュービューという風の音がやや不気味。冷房装置は付いていないが、今の時期は何もしなくても適温が維持されている。
《進行方向》
《海(北西?)の方角》
《昂坪ステーションを振り返る》
《上の写真の3分後。左の山の上に大仏様が見えますね》
路線上には2ヶ所のアングルステーションと呼ばれる方向転換用の駅が設けられており(乗降は不可能)、昂坪駅を出発して5分ほどで最初のアングルステーションに差し掛かる。駅に進入するとスピードを落とし、30度ほど右へ角度を変えて急加速で再び空の上へ。一度の乗車であの病み付きになるほどの急加速が3回も味わえるのだから得した気分!?
一つ目のアングルステーションを通過すると、いきなり北海岸のパノラマが開け、東涌の街と香港国際空港の空港島が姿を現す。特に空港島はこうして上空から眺めるとそのとてつもない巨大さに圧倒されるばかり。
《空港島を空から眺める》
《東涌の高層住宅群》
《上の写真の右方向。右上へのぼっていく道筋は、ランタオ島の南北を連絡する東涌道(Tung Chung Road)》
索道の真下には昂坪からずっと続いているトレイルコースが通っており、石畳や木道で舗装されている部分も多く、整備状態は非常に良好。乗車中にも数人のハイカーを見かけた。
《足元の細い道がトレイルコース》
順調に高度を下げていくゴンドラは、いよいよこの路線のハイライトへ。このロープウェー、路線の長さに比して支柱の数がかなり少なめなのだが、その極めつけとして空港島とランタオ島の間に広がる東涌湾を支柱なしで一気に越えていく区間である。
約3分で東涌湾を横断して空港島へ上陸すると、二つ目のアングルステーションで東涌駅へ針路を定める。こちらの角度は約60度と大きめ。
空港島を経由していくのは単にアングルステーションの設置場所の都合のようで、すぐにランタオ島へ再上陸。最終区間は右下を並走する橋共々、もうお馴染みの景色である。
こうして20分少々の空中散歩を終え、東涌駅に到着。降り場から進んでいくとそのまま昂坪360のグッズ売り場に出てくるようになっており、駅到着時にオートカメラで記念撮影をしてくれたりと(早い話がスプラッシュマウンテンやタワー・オブ・テラーの出口で買えるアレです)、交通機関というよりはアトラクションの一種としての位置付けであることが分かる。下りはガラガラながら上りのゴンドラはどれも程よく埋まっており、値段以上の価値がある優雅なショートトリップであった。
《昂坪360の東涌駅》
昂坪360・公式サイト(ちょっとサーバが重いです)
http://www.np360.com.hk/
次の目的地は、尖沙咀にある香港歴史博物館。深く考えず定番コースである東涌線→ツェン湾線のルートで向かうことにする。ここ東涌駅前は2年前に香港への第一歩を記した思い出の地だが、その当時は平日の真昼間だったためか人影はそう多くなく閑散としていたもの。それがこの日は命の息吹を吹き込まれたかのように活況を呈しており、ツェン湾西に続いてまたしても街の印象がプラスの方向へ塗り替えられたのだった。
《(上2枚)東涌駅前の風景》
相変わらず惚れ惚れするほどの走りっぷりで海岸線を疾駆する東涌線、そして茘景でツェン湾線に乗り継ぎ、尖沙咀駅のB2出口から地上に出てきたのは午後2時半頃。途中で香港スイーツのおやつを食べたあと、金馬倫道(Cameron Road)を東へ。彌敦道を大きく外れてこんな所まで来るのは初めてである。
《(上3枚)金馬倫道にて》
漆咸道南(Chatham Road South)に沿ってペデストリアンデッキを北へ歩いていけば、間もなく香港歴史博物館に到着である。
(2008.12.24)
« 香港2008 (4-6)罰当たり参拝・Part2 | トップページ | 香港2008 (4-8)4億年を2時間で~香港歴史博物館~ »
« 香港2008 (4-6)罰当たり参拝・Part2 | トップページ | 香港2008 (4-8)4億年を2時間で~香港歴史博物館~ »
コメント