香港2008 (5-4)屏山文物径その2
楊侯古廟からコースを再び南下。この辺りまで歩いてくるとニュータウンの面貌はすっかり失せ、新界の田舎町の様相を呈してくる。次のポイントは隣り合って建っている『鄭氏宗祠(Tang Ancestral Hall)』と『愈喬二公祠(Yu Kiu Ancestral Hall)』。低~中層住宅の密集地の真ん中に構えており、この地区の守り神であり露店が開かれたり地域住民の社交場となるなどコミュニティの中心でもあるようだ。ヨーロッパで例えれば教会前広場といったところだろうか。
《鄭氏宗祠(左)と愈喬二公祠(右)》
祠入り口の見張り番のおばさんに「ネイホー(こんにちは)」と声を掛け、内部を見学。
この日は朝から日差しが燦々と降り注ぎ、気温がぐんぐん上昇。喉が渇いてきたので祠のそばにあった自動販売機でドリンクを購入する。オクトパスカードが使えるようになっており、(1)白と黒のボタンで値段を指定→(2)オクトパスをタッチして支払い→(3)希望の商品のボタンを押す、という流れになっている。洋梨のジュースを買ったら果肉入りでとても美味しく、これ日本でも売り出してくれないかなぁ…と思うが、日本の市場は保守的だしな。
《オクトパスカードで買える自販機。最近は日本でもEdyや交通系カードの使える自販機が増えてきましたね》
古き良き街並みの中を進み…
『覲廷書院(Kun Ting Study Hall)』と『清暑軒(Ching Shu Hin)』へ。覲廷書院は英植民地時代の19世紀後期に建てられ、学校として使われた建物。
《覲廷書院》
隣接する清暑軒は内部で覲廷書院と連結しており、覲廷書院が学校ならばこちらはさながら学生寮のような施設だったのだとか。清暑軒という風雅な名にし負う別荘を思わせる建物で、隅々にまで凝らされた精緻な意匠の数々は必見。当時のこの地域に於ける文化レベルの高さが窺える。
《清暑軒・外観》
屏山文物径のお話はもう一エントリ続きます。
(2008.12.25)
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