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2009.09.30

香港2008 (5-9)上水~大圍~車公廟

九巴76K 米埔上水火車站

米埔からは再び76Kに乗車。といってもこの停留所に発着する大型バスはこれだけなので選択の余地はないのだが…。次の目的地は沙田の曾大屋という場所なので、上水駅から東鉄線でアクセスすることにする。

バスは出発して間もなく落馬洲を通過。香港-本土間の自動車交通のメインゲートだが、近くには深センを眺めることの出来る展望台があり、今のように中国本土への旅行が自由化されていなかった時代には“大陸の覗き窓”として賑わっていたと聞くが、それも遠い過去の話である。

並走する高速道路は粉嶺公路と名前を変え、500mほど北側には上水~落馬洲間のMTRの線路が並行しているが、地下化されているので走行する列車の姿を見ることは出来ない。建物もまばらな田舎なので高架線で作ってしまえばいいように思えるが、湿地帯の環境保全の為なのだとか。

結局ほぼ全区間を高速道路にへばりついたまま走り続け、上水駅前に到着。このまま乗り続けていれば粉嶺駅前も通るのだが、そうする理由も特に見当たらないのでここで下車する。

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《上水駅の南口?駅舎》

上水は前回の旅でも訪れたのだが、相変わらずの人の多さに圧倒される。ここから都心へ通勤するとなると香港ではかなりの長距離通勤の部類に入る筈なのだが、やはり古くから鉄道が通っていた地域だけあって西鉄線や東涌線沿線とは発展の度合いには随分差があるようである。

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《上水駅の中央改札口?》

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《上水廣場のXmasディスプレイ》

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《上水駅・紅ハム方面行きホーム。前回の旅の記事の写真とは逆方向で》

上水駅は2007年8月の落馬洲支線の開業により分岐駅となり、東鉄線自体も同年12月にはKCRからMTRへと運営母体を変更。駅の案内板も青地からMTRフォーマットの黒地のものに掛け替えられていた(西鉄線も同様)。吊り掛け駆動の電車が主力の上、長距離列車や貨物列車も通る東鉄線がMTRの一員だとは信じ難い話ではあるが、これは単に日本の地下鉄のイメージを重ね合わせているが故の違和感なのだろう。もう一つ合併を象徴する風景として、ホームには旧MTRの駅ではお馴染みである毛筆体の駅名ペイントもお目見えしている。

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《毛筆体の駅名表示。大学駅にて》

地下鉄並みの高頻度で運転されている東鉄線だが、ホームに入ってきた羅湖始発とおぼしき電車は12両の長編成にも拘らず立ち客までいる。1等車に乗ってみようとも考えたが、そちらも中途半端に席が埋まっていたので、扉の横に立って景色を眺めることに。しかしこの電車、窓の掃除が不充分で曇っているのは百歩譲ってまだ許すとしても、ドア窓の上辺の高さが異様に低く、少々腰を屈め気味にしないと外が見えないのには閉口する。

それでも雨で景色も満足に見れなかった前回の乗車のリベンジをようやく果たした感じで、粉嶺~太和間の山里の風景、そして大埔墟から大学にかけて左手の車窓を彩る吐露港(Tolo Harbour)をしっかりと楽しむことが出来た。

獅子山トンネルを目前に控えた大圍(タイワイ/Tai Wai)で馬鞍山線(Ma On Shan Line)に乗り換え。2004年12月にKCR馬鞍山鉄路として開通した東鉄線の支線的存在で、こちらも2007年末にMTRの路線の一員となった。将来的には九龍や香港島への延伸が計画されているが、現状では紅ハム方面からの乗り継ぎ需要が大半。その為、大圍駅での乗り換えの利便性の向上を図り、左側通行が原則の香港の鉄道ではあるが馬鞍山線に限っては右側通行とし、馬鞍山線から東鉄線紅ハム方面へは垂直移動なしで乗り換えられるようになっている(逆は不可)。利便性のために原則まで変えてしまうとはなかなか柔軟な運用である。

*大圍駅の構造の詳細はこちらのページを参照のこと。

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《ラッシュ並みの混雑で大圍を九龍へ向けて出発する電車》

馬鞍山線のホームは乗降分離されているため、階下のコンコースを経由して馬鞍山線の出発ホームへ。まるで国際空港のターミナルビルのような巨大な建築におったまげる。

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馬鞍山線も現在の時間帯は5分間隔の高頻度運転。電車は4両編成だが、大陸規格の車両なのでJRの通勤型電車に換算すれば5~6両分位はありそう。新線ということで西鉄線と同様に新型車両に統一されている。曾大屋の最寄り駅である、一駅目の車公廟(Che Kung Temple)駅で下車。

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《車公廟駅ホームにて》

(2008.12.25)


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