四国62h (1-12)チョイ降り2題
ごめん・なはり線快速 安芸(16:15)→伊尾木(16:19) ※安芸から普通
安芸からタイガース列車に乗って東へ一駅、伊尾木(いおき)駅で下車。安芸駅からは3km弱の距離があり、伊尾木地区と呼ばれる住宅地の中に所在する。この駅は地上駅で、駅の前後には建設費節減を目的として鉄建公団建設線らしからず踏切が連続している。安芸以西にも踏切は何ヶ所か存在し、智頭急行や北越急行のように高速で特急列車が走るような路線ならば大いに問題があるだろうが、せいぜい1時間に上下1~2本程度のローカル路線ということで、これも妥協の産物ということなのだろう。
伊尾木駅のイメージキャラクターは「いおき トラオくん」。高知県初となる『男はつらいよ』の第49作目の撮影地としてここ伊尾木がロケ地として決定していたものの、渥美清氏の逝去によって幻になったという経緯から設定されたものである。これだけの単純な造形であの「寅さん」の表情の特徴を見事捉えるという、やなせたかし氏の職人技が炸裂している。
駅入り口。
踏み切りに立って線路を撮影。延々とPC枕木が続き、やはり凡百のローカル線とは一線を画している。
ごめん・なはり線快速 伊尾木(16:28)→夜須(16:47)
約10分後に到着した高知行き快速で後免方面へ。次の下車駅は、駅前に海水浴場があってちょっとだけリゾート気分が味わえそうな夜須駅に決定する。往路のオープンデッキ車両だと夜須~伊尾木間は35分を要していたが、この列車は100km/hくらいのスピードを出し、しかも穴内・赤野・西分通過の快速運転を行うため、同区間を19分で走破。まるで全然別の乗り物に乗っているような印象である。
高架駅の夜須に到着。ワンマン運転が基本のごめん・なはり線ではあるが、この区間では若い女性の車掌さんが乗務しており、彼女にきっぷを呈示してホームへ降りる。単行列車に2人乗務とは贅沢なもので、経営のスリム化のためには真っ先に鉈を振るわれそうな部門のはずだが、地方ローカル線の例に漏れずワンマン運転の運賃収受に不慣れな高齢者の比率が高く、彼らのサポートは勿論のこと、観光路線の性格も併せ持つために観光客の案内も兼ねてということだろう。もちろん我々男どもにとっては、車内に華やかさを添えるという効用が最たるものではあるが。
《夜須駅・外観》
土佐電気鉄道安芸線だった時代には近くに「手結(てい)」という駅があり、折り返し列車が設定されるなど路線の要所だったそうだ。現在は夜須駅に統合されているが、その手結の集落へは徒歩5分程と極めて近い。
イメージキャラクターの「やす にんぎょちゃん」。個性的な各駅キャラクターの面々の中では、わりとストレートなタイプである。
駅のすぐ南側には道の駅を併設した海水浴場があり、海岸沿いにはウッドデッキが敷かれるなど高度に整備されている。2002年にごめん・なはり線開業と同時にリニューアルオープンしたそうだ。
もう午後5時なので人影はだいぶ少なくなっているが、そのせいもあってか日本の海水浴場特有の雑然とした雰囲気はいささかも無く、小学生以来長く海水浴はご無沙汰の私も少し心が傾いてしまった。
駅から再び列車に乗り込む前に、駅前を走る国道沿いのコンビニで水分補給のためにスポーツドリンクを購入。柚子の果汁とハチミツを配合した、馬路村ブランドのドリンクの一つである。朝高知駅を出る時に室戸の海洋深層水を使ったゆずジュースを購入し、安芸ではゆずポン酢とゆずアイスクリーム、そしてここでも…ということで、今日は相当柚子づいた日である。
駅前にあった津波の一時避難場所の誘導看板にもやなせ氏デザインのキャラクターが。ちなみに名前は「ゆうどうくん」だそうな。(他の防災キャラクターについてはこちらのページへ)
ごめん・なはり線普通 夜須(17:09)→あかおか(17:15)
快速の約20分後に続行してくる各駅停車であかおかへ。1時間に2本走っていると、気軽に途中下車が出来て列車の旅も一層楽しくなるものだ。
17時15分、あかおか到着。何故この駅が目的地なのかは次回にて。
(2008.07.19)
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