キングオブ廃線跡~晩秋の武庫川渓谷にて~・その1(福知山線旧線跡)
【追記】
こちらは2007年11月に訪問した当時の記事となります。その後、2019年5月に再訪していますので、そちらの記事を併せてご覧いただければ幸いです。
→新緑の福知山線旧線跡-令和- Part1/Part2/Part3/Part4
『コンビニ秘境シリーズ』のとりあえずの最終回は、武庫川渓谷に沿って通る福知山線の旧線跡です。ここはもう有名ですね。1986(昭和61)年の新線への切り替えに伴って使命を終えた線路の跡地が、JR西日本のご厚意によって開放されている場所です。すぐ近所に住んでいるのにも拘らず、「灯台下暗し」とばかりに今まで一度も訪れたことがなかったので、紅葉真っ盛りの時季にちょっくら歩いてみました。
スタートはJR福知山線の生瀬(なまぜ)駅。宝塚のひとつ隣の駅ですが山間部の入り口ということもあって、駅舎・駅前広場ともにこぢんまりとしており、都市近郊とは思えないような長閑な空気が漂っています。余談ですが、俳優の生瀬勝久さん(本名同じ)はこの辺りが出身地ということで、やはり生瀬姓が多いんでしょうかね。
《生瀬駅・ホーム》
《生瀬駅・駅舎》
《生瀬駅・駅前広場》
駅を出たら西(三田方面)へ進み、国道176号線に合流。クルマではよく通る道なのですが、歩いたことはありませんでした。それだけに新しい発見も色々と。
《(上2枚)R176にて》
小川を渡る橋で、早速旧線の路盤を発見。手前が単線の旧線、奥の白いコンクリートが新線の橋です。
しばらく国道を進むと、道沿いにJR西日本がハイカーへ向けて設置した看板が立っています。ここで明言されている通り、厳密にはハイキングを目的として整備された道ではなく、JR西日本の私有地の通行が黙認されているという形になります。平坦な道のりではありますがこのようなリスクを承知した上で、小さな子供やお年寄りを連れての通行には十分な配慮が必要です。
中国自動車道の高架をくぐる直前にも廃線跡が観察できるポイントが。
《国道の橋の下を通るトンネル。コンクリートで入り口が塞がれていました》
《奥へ伸びる細い筋が線路跡》
中国道をくぐると、いよいよ線路跡の上を歩くコースがスタート。未舗装の道路となっていますが、もはや疑う余地が無いほど一目瞭然です。
上の写真の撮影ポイントの反対側。最近このような土盛りが作られ、それ以前はもう少し手前(宝塚側)から廃線跡へ進入できたそうです。
踏切の跡がありました。この細さから鑑みるに、おそらく警報機のない第4種踏切だったのでしょう。
行程中最初の橋です。
廃線跡に入って5分も歩けば、もう狭まった渓谷の中。この先武田尾駅までひたすら無人地帯が続き、最後まで踏破するか或いは引き返すかの二択しかないため、周到な準備が必要です。例えカメラを忘れたとしても、トンネルの中で使用する懐中電灯、そして飲用水は必携。実は私が持参した懐中電灯、電池のチェックを忘れており、悪いことにいつ切れてもおかしくない状態に陥っていたのでヒヤヒヤしっぱなしでした。あと、トイレも駅で必ず済ませておきましょう。
さて、問題がなければ先へ進みましょう。武田尾駅まで約1時間半のめくるめく異空間体験の始まりです。
(2007.11.30)
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