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2010.02.04

05/05/19 (5)高松琴平電鉄Part3(志度線・前編)

瓦町駅駅ビルに入居する高松天満屋(旧・コトデンそごう)を少しうろついた後、志度線乗り場へ向かいます。志度線はかつて高松築港への直通運転を実施していましたが、1994年にそれまで瓦町発着だった長尾線と入れ替わる形で中止となりました。現在は琴平線・長尾線ホームとはやや離れた場所に独立したホームが設置され、両者は動く歩道を備えた連絡通路でつながっています。

先発電車として待っていたのは、元京浜急行所属の30形(27・28)。なんと戦前生まれという「走る骨董品」です。本来ならば既に廃車となっているはずの形式ですが、琴電の経営破綻による投入計画の一時凍結の影響で、1編成2両だけが奇跡的に命をつなぐことになったそうです。それでも何時かは必ずやって来るXデー、残念ながら2007年に代替車投入を受けてとうとう鬼籍に入ってしまいました。

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《1編成だけ残っていた30形》

実は最後までことでんの完全冷房化を阻んでいたのが他でもない当編成だったのですが、5月中旬という最も快適なシーズン、側窓を開け放って爽快な風を存分に受けながら「かぶりつき」に興じることが出来、吊り掛けサウンドの調べも相まって正に恍惚の一時でした。この形式の特色である巨大窓の下辺の位置が異様に低い為、窓を開けるとまるでトロッコ列車に乗っているかのようでスリル満点です(その分背もたれも低く、座り心地はイマイチなのですが)。

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《30形の車内》

志度線も全線単線。12.5kmに16の駅があり、平均駅間距離は800m強と、長尾線に輪をかけて小刻みに駅が置かれています(長尾線は14.6km/16駅)。全区間がJR高徳線との並行路線となっており、行き違い待ちは頻繁ながらもスピードと運賃で勝るJRに対し、日中20分間隔のフリークエンシーと駅数の多さでキメ細かく沿線をカバーすることでん――といった所でしょうか。それぞれに棲み分けは行われているはずですが、やはりJRの影響は大きいのか、ことでんの独占エリアである長尾線に比べるとやや活気には劣っている印象でした。

沿線の見せ場といえば、高松港へ注ぎ込む川を連続して渡る沖松島~潟元間や、志度湾に沿って走る塩屋~原間くらいで、あとは志度街道(国道11号線)沿いの市街地を結んで平野部を坦々と進んでいきます。

瓦町から終点の琴電志度までは約30分。表定速度は約25km/hと自転車並みのスピードでしたが、オールドタイマーの渾身の力走を前にして退屈するはずもありませんでした。

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《琴電志度に到着した30形電車》

後編へ続きます。

(2005.05.19)


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