05/10/25 (6)ゆとりーとラインに乗ってみました
大曽根に到着し、その足で名古屋ガイドウェイバスの大曽根駅高架ホームへ移動します。2001年3月に専用軌道上を走行するバスシステムとして大曽根~小幡緑地間の6.5kmが開業した路線で、愛称は『ゆとりーとライン』。海外ではいくつか事例がありますが、日本では現在唯一ここだけのものです。

《ゆとりーとライン大曽根駅ホーム》

《ホームから小幡緑地方面の軌道を眺める》
運行系統は複数ありますが、今回の試乗区間である小幡緑地までは全ての系統が通過するため、先発のバスに乗ることにします。軌道区間は全系統を合わせて日中は10分間隔での運転です。
程なくしてバスが入線して来ました。ゆとりーとラインは名古屋市営交通局・名鉄バス・JR東海バスの3社で共同運行されており(※現在は名鉄バス・JR東海バスの2社が撤退して名古屋市交のみ)、入ってきたのは名古屋市交所属の車輌でした。見た目はまんま路線バスですが足元をよくよく見ると、車輌の両側に案内用のタイヤが横向きに飛び出しているのが分かります。

列の先頭に並んでいたので一番前のかぶりつき席を難なく確保。真昼間という時間帯ながらも立ち客までいる盛況で大曽根駅を発車します。
ホームを抜けた途端にいきなり15km/hの速度制限があり、運転手はしっかりと指差し喚呼を行います。ゆとりーとラインの専用軌道は法律では鉄道の一種として分類されており、車輌の運転手は通常の大型第二種免許のほかに軌道線用の免許を所持。といってもこれはガイドウェイバス用に新設されたものではなく、トロリーバスの免許を流用する形になっています。進路はガイドレール任せなのでハンドルから手を離してアクセルとブレーキのみの操作となりますが、道路交通と違って速度制限は絶対なのが如何にも鉄道らしいところ。海外のガイドウェイバスでは100km/hくらいのスピードで走行する事例も存在しますが、ここでは一般道の最高速度に準じて60km/hとなっているそうです。

ナゴヤドーム前矢田を経て砂田橋までは地下鉄名城線の直上を走っていきますが、砂田橋で直角に左カーブを切って北方向へ。矢田川と名鉄瀬戸線を越え、瀬戸線の守山自衛隊前駅にも近い守山駅に停車します。上述のように法律上は鉄道なので、車両はバスでも停留所ではなくてあくまで駅。とはいえ全ての駅が高架となっており、その大掛かりな構造は駅と呼ぶほかないのですが。


高い目線から市街地を見下ろしつつ走っていくと、次第に車窓は若干ながら郊外の趣に。途中下車してみたい衝動に駆られる響きの白沢渓谷駅を出ると、次が軌道区間の終点である小幡緑地です。大曽根からは15分、運賃は後払いで240円でした。軌道区間のみの乗車の場合は、距離に応じて200円と240円の2段階制となっています。

《まもなく小幡緑地。到着直前にはかなりの急勾配があります》

《小幡緑地に到着》
この駅のすぐ先でバスは地上へ降り、モードチェンジを経て一般道へ合流します(この一般道へ直通出来るというのがガイドウェイバスの最大の利点です)。ゲートが設けられているので、一般車が誤って進入することはありません。本来はバスに乗ってこのインターチェンジを通過してみたいところなのですが、軌道区間と一般道区間を跨ぐと運賃が跳ね上がってしまうので、モードチェンジの様子を外から観察するに留めておきました。といっても案内用のタイヤを出し入れするだけの作業なのですが。

《モードインターチェンジの入り口》
小幡緑地駅外観と高架軌道の様子です。



小幡緑地駅ホームです。

帰りも再びガイドウェイバスに乗車して大曽根駅へ戻りました。昔通学でさんざん乗ったのでここでは紹介しませんが、名古屋には中央走行方式の基幹バス(2系統)というのもあり、先進的なバスシステムを全国に先駆けて導入(というより追随する都市は日本国内には未だ存在しませんが…)するのは、トヨタ自動車のお膝元という自動車王国の風土に拠るものでしょうか。専用軌道とはいえ鉄道線には遠く及ばない表定速度や、構造上ノンステップ車の導入が不可能、都心に直結していないが故に地下鉄との乗り継ぎで運賃が高額になってしまうなど問題も幾つか抱えていますが、ともかく趣味的な面白さは国内随一のものですので、乗り物好きならば基幹バスと併せて一度は試乗に訪れてみたいものです。

《大曽根駅・到着ホーム》

《大曽根駅前から高架軌道を眺める》
〔関連記事〕
タイ・バンコクのBRT(バス・ラピッド・トランジット)
(2005.10.25)
« 05/10/25 (5)韋駄天ミュースカイ | トップページ | 05/10/25 (7)Across the Hills »
« 05/10/25 (5)韋駄天ミュースカイ | トップページ | 05/10/25 (7)Across the Hills »

コメント