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2010.02.25

05/10/25 (7)Across the Hills

お次はリニモの試乗へ向かいます。先月まで愛知万博が開催されていた名古屋市の東郊を目指すことになりますが、名鉄乗り放題のチケットを所持していることもあり、大曽根~尾張瀬戸間が未乗である名鉄瀬戸線を経由することにしました。前述のようにゆとりーとライン守山駅⇔瀬戸線守山自衛隊前駅間での乗り継ぎが最短コースではありますが、ここは「乗り鉄」の拘りです。

大曽根駅ホームに滑り込んできた先発列車は、尾張瀬戸行きの急行電車。瀬戸線の最上位種別ですが、普通列車の追い抜きは行わないので先発先着の平行ダイヤとなっています。もう一つ準急という種別もありますが、急行の停車駅に印場と旭前を追加しただけで、都心方面が通過運転・郊外方面が各駅停車という設定は同じ。地元の阪急宝塚線とよく似たダイヤです。

名鉄唯一の孤立路線であることでも知られるこの瀬戸線、21世紀になっても吊り掛け駆動の電車が今なお主力で活躍しているという、鉄道ファンには感涙モノの路線。それでも2008年からはとうとう新型車両での置き換えが始まり、そう遠くない時期には新車で統一されるものと推測されますが、一方で軌道設備はというとロングレール化どころか木枕木の区間が大部分を占め、ガタンゴトンと車輪が奏でるリズムとモーター音のハーモニーは、大都市圏の近郊鉄道とは思えないほどのノスタルジーに満ちています。駅間距離が短いのと線形がそれほど良くないので、急行と言えどもスピードに乗る区間は殆ど無いのですが、寧ろそんなのんびりとした走りっぷりの方がお似合いなのかもしれません。年配の方からは今でも前身である瀬戸電気鉄道の略称、「せとでん」で呼ばれる事も多いのだとか。

一部の駅をスキップしてきた電車も尾張旭からは各駅停車となり、大曽根から20分ほどで新瀬戸に停車。のちほどこの駅で愛知環状鉄道に乗り換えますが、ひとまず完乗を達成する為に更に2駅先の終点・尾張瀬戸へ。少し前まで大正時代に建てられた洋風の駅舎が使われており、私も駅前を通り過ぎるクルマの中からチラっと見たことがありますが、初めて電車で訪れた今回、2001年に改築された新駅舎に建て替えられていました。

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《尾張瀬戸駅・ホーム》

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《尾張瀬戸駅・駅舎》

瀬戸市は瀬戸焼で有名な町ですが(ちなみに女優の瀬戸朝香の芸名もここから由来)、愛知万博開催中はシャトルバスの発着地としても大いに賑わったそうで、閉幕から丁度1ヶ月経過した現在でも駅前のバスターミナルに案内看板が残っていました。

新瀬戸へ戻り、瀬戸線と直角にクロスしている愛知環状鉄道(愛環)の瀬戸市駅へ。地上駅の新瀬戸駅に対して瀬戸市駅は高架駅ですが、駅前広場を共有する実質的な同一駅となっています。

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《愛知環状鉄道・瀬戸市駅》

愛環は単線区間が多いせいか、日中は1時間に3本程度のうえに等間隔ではなく、運悪く20分以上待たされることに。とりあえず切符だけ購入しておき、出発時刻まで駅前のショッピングセンターの中にあったペットショップで時間を潰していました。

時間を見計らってホームへ。瀬戸線からの乗り換え客とおぼしき乗客で賑わうホームに、愛環の2000系電車が2両編成で入線してきました。JR東海の313系のカスタムモデルで、インテリアも313系とほぼ共通のようです。反対側のホームにはJR中央線直通の211系電車が停車中です。

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《瀬戸市駅ホームにて》

これは余談ながら、ホームで私が通っていた某私立中学(中部地方ではトップレベルですが、全国的には全然大したことないです)の制服を着た子を目にし、「あ~、あの絶望的にダサい制服は相変わらずだなぁ」と懐かしんでいました。とはいえ、伝統のある名門校というのは得てして制服はダサいものですが(黙っていても志願者が集まってくるので、制服のデザインで客寄せをする必要がないから)。

愛知環状鉄道は国鉄岡多線を第三セクター転換した路線。線名の由来は名古屋都市圏の外周をぐるりと取り巻いていることからで、首都圏では武蔵野線や東武野田線に相当します。新豊田-高蔵寺間は三セク化後に新規開業した区間ですが、愛知万博開催中は高蔵寺で接続するJR中央線と直通運転を行い、威風堂々の10両編成を組んで輸送力が不足しがちな地下鉄東山線~リニモルートに代わり会場輸送の主力を担いました。この直通運転は沿線住民にも好評だったようで、万博終了後も本数を縮小しながらも直通列車が継続運転されています。

愛環は一部が複線化されているものの、今回の乗車区間は全区間単線。それでも流石は鉄建公団建設線というべきか、完全に立体化されトンネルも多用している高規格路線です。列車は宅地化の進んだ丘陵地帯を進んでいきます。

瀬戸市から3駅でリニモとの接続駅である万博八草に到着(会期終了に伴い、現在は八草に改名)。万博輸送の使命を終え、仮設ホームの撤去が始まっていました。

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《愛環万博八草駅(当時)・ホーム》

撤去工事の槌音が響く駅構内を抜け、リニモの出発ホームへ向かいます。

(2005.10.25)


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