タイ (1-6)マハーチャイ線・Part2(ウォンウィエンヤイ→マハーチャイ)
低床式ホームからどっこらせとディーゼルカーに乗り込む。発車5分前だが、既にラッシュも終わりしかもバンコクからは離れていく列車ということで、どの車両も各ボックス1~2人程度の乗り具合。4両編成の先頭車両に空のボックス(進行方向左側)を見つけたので、ここに腰掛ける。
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低床式ホームからどっこらせとディーゼルカーに乗り込む。発車5分前だが、既にラッシュも終わりしかもバンコクからは離れていく列車ということで、どの車両も各ボックス1~2人程度の乗り具合。4両編成の先頭車両に空のボックス(進行方向左側)を見つけたので、ここに腰掛ける。
BTS駅から歩いて10分、タイ国鉄メークローン線(マハーチャイ線)のバンコク側ターミナルであるウォンウィエンヤイ(Wongwian Yai)駅に到着する。中・長距離輸送主体のタイ国鉄では唯一となる都市近郊型路線で(完全に別規格のエアポート・レール・リンクは除く)、他の国鉄路線とは一切接続していない孤立線区。元は私鉄をルーツとしており、かつては電化もされていたという、あらゆる意味で異色の路線である。本来はウォンウィエンヤイ~メークローン間がひとつの路線ではあるが、丁度中間地点で川によって分断されており、ここでは慣習に従って東半分をマハーチャイ線と呼称することとする。
というわけでホテルを出て本日最初のイベント、マハーチャイ線の始発駅であるウォンウィエンヤイ駅へ向かう。このルブア、最高級ホテルということでタクシーで乗り付けて出掛ける時にはまたタクシーで…というアクセス・イグレスが主流らしく、歩行者はロビーへの取り付け道路の隅っこをせせこましく歩く。チェックイン時にもスタッフに「BTSの駅から歩いて来られたのですか?」とわざわざ問い掛けられたこともあり、どうも私のようなバジェット・スタイルはここでは少数派らしい。尤も、徒歩で出入りする宿泊客自体は特段珍しいものではないが。
《ステートタワーの正面玄関。まさに城!》
エアポート・レール・リンクのパヤータイ駅から、スカイトレインの同名の駅へと移動する。マッカサン駅でのメトロとの乗り換えは一旦道路に降りなければならないらしいが、この駅では連絡通路でつながっている。
《連絡通路を辿る》
何故か照明がついておらず真っ暗の連絡通路を抜け、スカイトレインの駅へ。1999年にバンコク初、そしてタイ国内初の軌道系都市交通機関として開業したこのシステムは、スクンビット線とシーロム線の2路線が運用中。現在も漸次路線延長工事が進められており、現地交通事情に不慣れな旅行者の心強い味方である。英語のBangkok Mass Transit Systemの頭文字をとってBTSとも呼ばれており、以降は弊ブログでの表記もこれで行うことにする。
というわけで空港連絡鉄道、『エアポート・レール・リンク』で都心方面へ向かう。この路線は試験運行を経て2010年に正式開業したもの。本来は2007年頃に開通するはずだったのだが、高架線の橋脚の強度不足が発覚し(早い話が手抜き工事)、そのままズルズルと延期が繰り返されたという、タイらしいエピソードを経てきている。
ランプバスを下車してターミナルビル内へ。このスワンナプーム空港は、従前のドンムアン空港に代わって2006年に開港した新空港。開港6年目ということでまだまだ出来たてホヤホヤのはずなのだが、コンクリート打ちっぱなしの内装には清掃をろくに行っていないのか、早くも汚れが目立ってきている。天井を見上げてみれば配管が剥き出しになっており、いかにも東南アジアらしいというか、トホホな第一印象を抱かせる建築である。
《ランプバスから入国審査場へ》
新阪急ホテル発21時30分、最終の一本前となるリムジンバスは、私を含めても片手で余るほどの乗客で関西空港に到着する。時刻は午後10時10分頃となり、こんな時間に関空を訪れるのは初めてのこと。既に国内線の出発は終了しているものの、午後9時で全ての発着が終了してしまう伊丹空港とは違い、24時間空港の関空らしく深夜まで国際線の発着便がある。そのうち日付が変わってから出発するのは00時20分発のカタール航空ドーハ行き、そして私の搭乗する00時30分発のタイ国際航空バンコク行きを送り出し、本日の発着便はすべて終了となる。
前回、2008年12月の香港旅行から丁度3年。その後個人的な諸事情が絡んで海外旅行に出られるチャンスが訪れることなくこれだけの月日が流れてしまったのだが、年越し間近になってようやく久々の旅が実現した。
今回の旅の目的は、タイのバンコクからシンガポールまで、マレー半島を1900kmの道のりをかけて鉄道で縦断するということ。この旅の構想自体は既に10年以上前から暖めていたものなのだが、東南アジアということで鉄道を中心とした交通機関のインフラ整備の未熟さや観光・サービス業に携わる人間の質の問題など、様々な懸念材料があり、なかなか実践には至らずにいた。
しかし、過去の旅行でUAのマイレージプラスのマイルが30,000マイル以上貯まっており、これを使えば東南アジアへ無料で往復できることが分かり、それならばということでようやく重い腰が上がったというわけである。
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