シンガポール (2-4)お手軽最南端
てなわけで、シンガポール政府オフィシャルのユーラシア大陸最南端ポイントへ。タンジョン・ビーチから北上してきて最南端に到達する、というのも辻褄が合わない話だが、政府様がそう申しているのだからそうなのだ、従え愚民ども! …と、思いきり悪意に満ちた解釈をしてみたのだった。
《“最南端の地”の全景》
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てなわけで、シンガポール政府オフィシャルのユーラシア大陸最南端ポイントへ。タンジョン・ビーチから北上してきて最南端に到達する、というのも辻褄が合わない話だが、政府様がそう申しているのだからそうなのだ、従え愚民ども! …と、思いきり悪意に満ちた解釈をしてみたのだった。
《“最南端の地”の全景》
トラムを下車し、海岸線を走る「タンジョン・ビーチ・ウォーク」に沿って南下していく。前回のシンガポール訪問時にはジリジリと照りつける灼熱の太陽の下、連続で10分歩くのもしんどかったものだが…。今日は日が翳っているので熱帯特有の湿気はあるものの、こまめに水分補給を怠らなければ一日中ぶっ通しで街歩きを楽しめそうである。
《トラム終点そばのビーチ》
地下駅のMRTハーバーフロント駅から案内サインに従ってショッピングセンター内のエスカレーターをずんずん上っていき、モノレール『セントーサ・エクスプレス』のセントーサ・ステーションへ。モノレールの運賃は3ドル(190円)で、全線一日乗り放題。この中にセントーサ島の入島料が含まれている(右の画像がモノレールのチケット)。実は改札でのチケットのチェックがあるのはセントーサ・ステーションでの乗車時のみで、3つある島内の駅相互間の利用および、セントーサ・ステーションに帰ってくる時はフリーパス。島内を走るバスやトラムの運賃も無料となっており、一旦島外へ出てモノレールで再入島するのでなければ、セントーサ・ステーションの改札を抜けた時点でチケットは用済みとなるようだ。
《セントーサ・エクスプレス セントーサ・ステーション》
12月17日、土曜日。この旅も現地滞在は本日が最終日である。今日はスケジュールが詰まっていないため、午前8時といつもよりもかなり遅い時間に起床。カーテンを開けると、柔らかな朝の光が射し込んできた。何を当たり前の事を書いているんだ?と怪訝に思われたかもしれないが、10年前にシンガポールで滞在したホテルの部屋には窓が無く、朝も夜もなかったのである。宿泊費の高いシンガポールでは、リーズナブルに滞在しようと考えると必ずどこかで妥協点を見出さなければならないのが難点だ。
カジノを訪れた後は、ショッピングモール『The Shoppes At Marina Bay Sands』を散策。最下層のB2の中央には水路が引かれており、この水路を「サンパン」と呼ばれる手漕ぎの小舟で遊覧することが出来るようになっている。もう営業時間が終了しているのか、そもそもお客さんが居ないのか、散策中一度も舟が走っている様子は見られなかったのだが、私は… ちょっと周りの視線からは耐えられそうにないかも。ちなみに2人乗りだそうです。
*サンパンライドの営業時間は11時~20時。この時間は20時20分頃だったので、もう終わっていたようです。
これから訪れる『マリーナ・ベイ・サンズ(Marina Bay Sands)』は、ホテルやコンベンションセンター、ショッピングモール、劇場、美術館といった複合施設群の総称である。しかし何といってもそのイメージの核を担うのは、あまりに型破りなデザインのホテル棟。MRTプロムナード駅から南方向へ歩いていくと、直ぐに闇に包まれ始めたウォーターフロント地区に爛然と浮かび上がるその姿が目に飛び込んできた。
街へ出てみる前に、せっかくこうしてクラシックホテルに泊まっているので、館内をちょっとだけ探検することに。私の部屋のある区画へはカードキーがないと入れないようになっているものの、基本的には外来者も館内を自由に歩き回ることが出来るようになっている。廊下には所々に果物カゴが置いてあり、すべての宿泊客にフリーで提供されているのが嬉しい。
さて、今回の旅の最終目的地であるシンガポール。ここまでの文中でチラッと触れた通り、私は10年前に飛行機の乗り継ぎついでに2日間滞在した履歴がある。この時は未成年、そして生涯で3度目の海外旅行ということもあり、まだまだ見る物全てが新鮮だったのだが、その頃の私でも「街並みは綺麗だけど無味無臭でつまらない」と感じ、帰りの機中で恐らくもう二度と来ないだろうな、と考えていた。今回にしても自分の中ではバンコクからの鉄道の旅の終着駅としてのみの存在意義であって、KLからの列車に乗り損なった時点で訪問する動機が完全に消滅してしまったのだが、ホテルを予約してあるし日本へ帰る飛行機もシンガポール発だし…、と、この上なく消極的な理由でもっての再訪となったのだった。一応ひとつだけ明確な目的があることはあるのだが、当時よりも感性は鋭くなっているとはいえ(一般的には思春期前後が最も多感な時期というのが通念ではありますが、私の場合は年を経る毎に感情の振り幅が大きくなっているように思えます)、今回もまたきっとその印象は覆ることはなく、度々「つまんねぇー」と独りごちながら歩く自分の姿が瞼に浮かぶようである。
AK729 クアラルンプールLCC-T(13:25) → シンガポール・Terminal 1(14:25) ※約30分遅れ
ターミナルビルからはかなり歩いて機体前に到着。機種はボーイングB737と並んで汎用性の高い小型旅客機、エアバスA320である。
さてさて、今回が初めてとなるロー・コスト・キャリアの利用。LCCの場合、空港施設利用料を極限まで抑えるためにターミナルビルをコンパクトかつ質素に造ったり、ヨーロッパなんかだと空港名として冠する都市から何十キロも離れた田舎の町の小空港を発着したりと、低価格を実現するためのコストダウンに様々な工夫を凝らしているものだが…。 KLIAのLCCターミナルはなかなか大規模で各種ショップも多数揃っており、まるで一つの街のような賑々しさ。訪れる前はプレハブに毛が生えたようなものを想像していたので、良い意味で予想を裏切ってくれたのだった。
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