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《NSホールン駅駅舎》
ホールンの町のヘソであるローデ・ステーン広場へは、駅から目抜き通りを南へ下って徒歩10~15分。日曜の朝だからというのか、ここもハーレムと同じく人通りはほとんど無い。一体全体住人はどこで何をして過ごしているのだろうか。
今日は日曜日。この日は北ホランド州北方のホールン(Hoorn)という町から出ているSLの保存鉄道に乗車するのがメインである。朝食を済ませてホテルを出れば、本日も朝からブリリアントな快晴。グローテ・マルクトには花パレードの山車が留め置かれたままになっており、夜が明けてから改めて見物に来ている人もチラホラ。
さて、きょう一日を締めくくるのは『春の花パレード』。年に一度、4月下旬から5月上旬の土曜日に開催される、オランダに春の訪れを告げる風物詩的イベントである。三十数台の山車が朝9時頃にノールトウェイク(Noordwijk)という町をスタートし、約40kmのパレードコースを経てここハーレムでゴールを迎えるのだ。先述した午後9時というのは、ハーレムに山車が到着する予定時刻である。
Kneuterdijk停留所でトラムを下車し、少し南へ歩いてビネンホフ(Binnenhof)へ。ホフフェイファの池越しに眺める風景がデン・ハーグの代名詞になっているが、かなり南側に寄らないと背景に高層ビルが入ってしまう。観光写真ではなるべく目立たぬようにアングルが計算されており、これぞ“お見合い写真”たる所以である。
《池越しのビネンホフ》
次の目的地は平和宮だが、地図によると市立美術館からは1km程度と近いようなので、徒歩で向かうことにした。市立美術館のすぐ北側に隣接してオランダ国際会議場があり、周辺には大型ホテルが集中している。
トラムStatenplein停留所から歩いてすぐのハーグ市立美術館(Gemeentemuseum Den Haag)へ。主に近代以降の作品を所蔵する美術館だが、現在マウリッツハイス美術館が改装工事のために休館中で、その間一部の所蔵作品がこの美術館に移されているのである。一昨年購入したガイドブックには入館料は10ユーロと書かれているが、今はマウリッツハイスコレクションが加わっているせいか14.5ユーロに大幅値上げされていた。
《ハーグ市立美術館・外観》
デルフトを発つ前に、旧市街の北西側を少しだけ歩いてみる。フェルメールの墓がある旧教会(Oude Kerk)や、オラニエ公ウィレムの元住居で暗殺現場でもあるプリンセンホフ博物館(Museum Het Prinsenhof)などの見どころもあるが、これからデン・ハーグに行かなければならないのでこれらは省略。丹念に見ていくのならばデルフトだけで丸一日は必要だろう。
《裏側から見た新教会》
新教会から運河沿いに東門を目指す。今日は週末ではあるが混雑しているのはマルクト広場周辺のみで、中心部をちょっと外れれば人影はパタッと少なくなり、静かに散策を楽しめるのがよい。
NSでデルフトに到着すると、南西側の外れから旧市街へ入ることになる。町の中心へは二本並行して走っている運河を辿って数分。今日は朝から晴れ且つ無風と申し分のない天気である。
オランダ3日目。きょう明日は今回の旅で迎える唯一の週末である。朝食を済ませて駅への道を歩いていくが、昨日と比べて通りを歩く人と自転車の数が同じ時刻とは思えないほどに激減している。私の感覚では7割くらいゴソっと減っているような印象。やはり日本と違い、働くときはバリバリ働き休むときはキッチリ休むという、メリハリの効いた働き方が浸透しているのだろうか。
とりあえずフランス・ハルス美術館のある旧市街南端へ向かう。アムステルダムから電車で15~20分で来れる町ではあるが、この時間になると日帰りのツーリストの姿はほとんど無くなるようだ。レンガ造りの伝統的な建物が密集する住宅街を縫って細い小路が延びており、レンガの敷き詰められた路肩と中央の石畳がコントラストの低い二曳(にびき)のような模様を作っている。
ということで風車群の方へ歩を進める。有料で内部の見学ができる風車もあるのだが、私はキンデルダイクで見学済みだったので今回はスキップした。草原の広がるキンデルダイクとは対照的に、こなたザーン川の対岸はアムステルダム郊外の住宅地。索然たる…とは過言かもしれないが、これもアムステルダムからのアクセスの良さとのトレードオフということなのだろう。
駅からザーンセ・スカンス(Zaanse Schans)の入り口までは徒歩で10~15分ほど。普通の住宅街の中を進むかと思えば、甘い香りを漂わせるココア工場の横を通ったりと、本当にのどかな風車の村へ向かっているのかどうか疑わしくなってくる。
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