14/03/07 (8)リニア・鉄道館 その5(その他展示編)
最後に車両以外の展示をさらっとご紹介します。
JR東海の博物館ならではのコーナーとしては、先に触れた映像および振動を使って超伝導リニアの擬似乗車体験ができるモックアップや、リニアのしくみの解説と実用化試験の歴史についての展示がある「超伝導リニア展示室」。そして下の写真のような新幹線N700系の運転シミュレーションコーナーがあります。
東京~名古屋間を約15分のダイジェストに圧縮した3DCGの路線を運転するのですが、巨大なスクリーンに270km/hの目まぐるしい世界が展開するため、じっと見つめていると10秒で3D酔いに(^-^; ATC現示とリアルタイムの運転曲線がモックアップ後方の液晶画面に表示されています。有料で500円とちょっぴり値が張るのですが、運転中はスタッフが付きっきりで指導してくれるのでこれには納得。力行⇔惰行の繰り返しに勾配の上下が加わるため、案の定運転曲線はノコギリ形を描いていました。この様子を見ていると、N700系の改良型である『N700A』に搭載された定速運転装置の効果は大きそうですね。面白そうでしたが、ギャラリーとして見ているだけで体験した気になって満足してしまいました。
余談ですが、このシミュレーターの撮影中にデジカメのバッテリーが一本空になってしまいました。このような室内撮影ではISO感度を極力上げないようにギリギリまでシャッタースピードを落とすため、同じ構図で2枚撮影するという理由もあるのですが、結果的に館内で撮った写真は重複を除いても約270枚という撮影枚数になってしまいました。
ほかに在来線の運転シミュレーター(10分・100円)や車掌体験のコーナー(15分・500円)もありました。いずれも人数制限があるため抽選制となっていますが、今日は空いているので抽選なしの飛び込みでの利用が可能だったようです。私も在来線シミュレーターくらいは体験してみようかな?と思ったのですが、ああいうのは初見の路線はマトモに運転できず、モヤっとした感覚だけが残りがちですからね。昔PlayStationの『電車でGO!』を散々やりこんだこともあって、今回はパスしてしまいました。
そして、鉄道の博物館にはつきもののジオラマコーナー。
JR東海のお膝元、名古屋駅です。
ロックフェスの会場。
揖斐川と長良川でしょうか。
こちらは参宮線の鳥羽駅。参宮線、伊勢のバカ殿が廃止して駐車場にしろとのたまったことで有名になりましたね。
このエリアは大阪をイメージしているそうです。中央遠くに太陽の塔、左端に甲子園球場がありますね。大阪駅にはあの大屋根をかけてくれると嬉しいなぁ…… って、向こう側が見えなくなるか。
夕暮れ時の風景。
京都の五山送り火と花火。
夜の名古屋駅です。
屋外にも2種の車両が展示されています。こちらは『ケ90』という軌間762mmの軽便鉄道用の小型蒸気機関車。太多線の前身となる東濃鉄道・新多治見~広見間で使用されていました。
もうひとつは117系近郊型電車。新快速専用車両の初代モデルとして一時代を築いた車両です。こちらも381系と同様に、JR東海管内では昨年2013年をもって過去帳入りしたものの、JR西日本ではまだまだ元気に活躍中。車内は飲食が可能なエリアとなっています。
ほかには2Fの「歴史展示室」「収蔵展示室」「体験学習室」といったコーナーをササっと見て回りました。このフロアには新幹線300系の廃車発生品であるグリーン車のシートが休憩用の椅子として設置されています。
《2Fより新幹線エリアを俯瞰》
というわけでとても楽しい博物館ではあるのですが、ただ一つ画竜点睛を欠くのが供食設備の貧弱さ。一応リニア・鉄道館オリジナルパッケージの駅弁やスナック類を販売するデリコーナーはあるのですが、温かい食事ができないんですよね。私もそれを見越してモーニングのパンを腹に詰め込んできたわけですが。再入場も可能なので一旦館外に出て…といっても、周囲は殺風景な港湾地帯ですし。せっかく東海道新幹線の食堂車が展示されているのですから、さいたまの鉄道博物館のように当時の食堂車メニューを復刻したものなんかを用意してくれると、懐かしさに浸れるのですけれどもねぇ。館内には数ヶ所に飲食エリアが設置されているので、予めお弁当か何かを用意してくるのがいいかもしれません。
午後4時45分、4時間半もの滞在を終えてリニア・鉄道館を後にしました。鉄道好きとして鼎の軽重を問われるというか、開館から3年も経っての初訪問となったわけですが、その分すいていてノンビリと見学できたのが良かったです。実はさいたまの鉄道博物館は未訪問なので、そう遠くないうちにこちらも訪れてみたいものです。
【追記】
翌年7月に鉄道博物館を訪れました。訪問記はこちらのリンクから。
今日の出来事はあと3回ほど続きますが、よろしければお付き合いのほどを。
(2014.03.07)
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