阪神なんば線の新線区間を地上から眺める (2)九条駅~ドーム前駅
地下へ潜った線路の延長線上を辿っていくと、すぐに中央大通とクロス。この九条2丁目交差点の東側の角に、阪神九条駅1番出入口の駅舎が構えています。
九条駅のホームの様子はこちらのリンクから。
《阪神九条駅1番出入口駅舎・全体像》
ここ九条の地は大阪市電の発祥の地らしく、駅舎やホームなど構内各所に市電の車輪をモチーフにした円形のデザインが採り入れられています。
ちなみにトンネル坑口から九条駅ホーム端までは下の写真のような近さ。ホーム直前まで急勾配が続いているのがお解り頂けるかと思います。
西寄りの1番出入口は中央大通沿いの高架上を走る大阪市営地下鉄中央線との乗り換えに使われていますが、200mほど離れた東寄りにもう一ヶ所、2番出入口があります。こちらは独立した駅舎ではなく、NTT西日本 西ビルの一角に設けられています。
《(上2枚)NTT西日本 西ビルと阪神九条駅2番出入口》
この阪神なんば線、着工から40余年という紆余曲折の末に開通に漕ぎ着けた、(線名だけに)難産だった路線なのですが、この2番出入口の階段も1968(昭和43)年のビル竣工時に何時でも使える状態で準備されていたものの、長い長い工事凍結期間を経て2009年にようやく日の目を見たものです。
階段途中の踊り場には、ビル竣工当時に貼られた白いタイルが紆余曲折の記憶を伝承するモニュメントとして残されています。
さて、なんば線の計画当初は九条から東南東に進んで桜川へ抜ける予定だったのですが、その後九条駅南東側に大阪ドームが建設されることになり、路線も現在「ドーム前」駅と称しているドーム最寄り駅を設置すべく、近接して若干西へ迂回する線形へと変更されました。
こういう経緯もあって、九条駅ホーム難波方先端からドーム前駅ホーム西九条方先端までは、約300mという近さになっています。
というわけで、九条駅2番出入口から徒歩5~6分で到着したドーム前駅の1番出入口。「イオンモール大阪ドームシティ」の裏側に設けられています。
京セラドーム大阪(大阪ドーム)への最寄り出入口となるのがこちらの2番出入口。地下鉄長堀鶴見緑地線のドーム前千代崎駅よりもほんの少しドームに近いため、帰宅客の“浮動票”を逃すまいとPRに余念がありません。
《(上2枚)阪神ドーム前駅2番出入口》
プロ野球やコンサート等のイベント開催時に押し寄せる大量の乗客を捌くのに備え、構内はとても広々とした造りです。
ドーム前駅のホームの様子はこちらのリンクから。
ここまで来たついでに、京セラドーム大阪をちょっと見に行くことに。
私はやきうには興味がありませんし、コンサートもこのような大きすぎるハコは音質なんて二の次三の次でクオリティは期待できないですから(関西ならばせいぜいフェスティバルホールまででしょう)、これまでで一度も縁のなかった場所です。
ドーム内部の一般開放されているエリアを一通り歩いてみましたが、1997年供用開始のティーンエイジャーらしからぬ微妙な垢抜けなさが大阪らしいなぁ、と。
ドームの前で、ココと大阪城ホールを間違えて来てしまった女の子二人組に道を尋ねられ、長堀鶴見緑地線ならば大阪ビジネスパーク下車で一本で行けるよ、と即答。某アイドルグループのコンサートが開催されていたようで、開演時刻が迫っていたためお礼を言って猛然と走り去って行きました。ふふん、ダテに「歩く辞書」とは呼ばれてねぇぜ! もっとも、最近は携帯やスマホの普及でその権威も失墜気味ではありますが…。
次回は桜川駅へ向かいます。
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