甦りし、古都のチンチン電車。京都梅小路公園・市電ひろば(前編)
京都市の梅小路公園内に3月8日にオープンした『市電ひろば』、そして同時にリニューアルされたチンチン電車を見に行ってきました。
梅小路公園は京都駅から西へ徒歩15~20分。市バスの「七条大宮・京都水族館前」下車ならばすぐです。以前は特に観光スポットというわけではない普通の都市公園だったのですが、2012年3月に園内に開館した『京都水族館』を皮切りに、今回開設された市電関連の各施設、そして2016年には梅小路蒸気機関車館に隣接して『京都鉄道博物館』の開館が控えており、京都の新しい観光エリアとして続々と整備が進みつつあります。
目指す『市電ひろば』は、京都水族館のすぐ隣。ここでは1978(昭和53)年に路線が全廃されて以降、京都市交通局で保管されていた京都市電の車両が計4両、屋根の下で静態保存されています。
《市電ひろば・全景》
ひろば手前の足元には、京都市電全盛期の路線図が再現されています。西は西大路通から東は白川通まで、北は北大路通から南は九条通、さらに伏見線は稲荷(伏見稲荷)および中書島までと、碁盤の目状の大通りに沿って京都の中心市街地の全域を網羅していました。
手前側の2両は店舗として使用されています。奥へ向かって左側の車両は「市電カフェ」。今日はGW中の日曜日とあって大盛況でした。
テイクアウトのほか、テーブルが設置された車内での飲食も可能です。オリジナル商品として、電車のつり革の持ち手を模した『カタカタつりわぱん』(250円)というものがありました。
右側の車両は「市電ショップ」。京都のおみやげや鉄道関連のグッズが販売されています。
車内…というか店内の様子。ただでさえ狭い車内のその両側に陳列棚が置かれているため、通るだけでも一苦労、という感じです。
「市電カフェ」と「市電ショップ」の営業時間は、午前10時から午後6時まで。後述のチンチン電車と市電展示室は土・日・祝日と夏休み期間のみの公開となりますが、こちらは平日も営業しているようです。
奥側の2両については、引退当時の営業仕様のままで保存されています。左側の車両の車番は「1605」です。
1605の車内です。えんじ色のシートに、ノスタルジックな板張りの床。ショップに改造された車両についてはエアコンが設置されていますが、奥の2両は当時と同じ非冷房のままです。窓は開くものの風が入ってくるわけではないので、これからの季節はちょっと見学するには辛いかも。
右側の車両の車番は「890」です。
こちらの車両のシートの色は青。1605にはない蛍光灯カバーがついていました。私が生まれたのは京都市電が廃止された後なのですが、現役時代に親しんでいた40代以降の方にとっては懐かしい再会なのでしょうね。
車両の説明板が見当たらなかったので詳細はよく分からないのですが、付番からすると後者の890の方が古い車両なのでしょうか。市電カフェの「505」、そして市電ショップの「703」と、4両それぞれがタイプの異なる車両でしたが、505が一番古そうな感じでした。
さて、『市電ひろば』に隣接してチンチン電車の駅があるのですが、こちらについては次回にて。
(2014.04.27)
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