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2014.05.01

「会いにいける古墳」たち。馬見丘陵公園(奈良県)を散策・その1

 インターネットを徘徊していたら、奈良県にある『馬見丘陵公園(うまみきゅうりょうこうえん)』という面白そうな大型公園を発見したので、実際に訪れてみることにしました。4~5世紀の古墳群とレクリエーション施設を融合した都市公園なのだそうです。



 鉄道好きなので、公園へのアクセスはもちろん鉄道で。大阪・神戸方面からだとJR大和路線の快速電車で王寺駅へ、ここで隣接する近鉄田原本線(たわらもとせん)の新王寺駅へ移動し、さらに電車に乗って3駅目の池部(いけべ)駅で下車するのが一番便利です。また、近鉄大阪線の五位堂駅からバスに乗車するという方法もあります。


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▲馬見丘陵公園最寄りの近鉄田原本線・池部駅


 池部駅は1面1線の小さな無人駅ですが、公園の所在地である北葛城郡河合町の役場最寄り駅でもあります。先日訪れた平群町と同様に、田園風景が広がる長閑なロケーションでありながら大阪都市圏のベッドタウンとしても発展しているため、町のキャッチコピーも「都市機能を有する田舎」と旗幟鮮明です。


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 その役場の横を通り、駅から2分ほどで「緑道エリア」の入り口へ。全長1.1km・徒歩約15分の緑豊かなプロムナードが公園の中心エリアへと導いてくれます。


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▲緑道北口

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▲(2枚)緑道エリアにて


 公園の中心エリアは大きく北エリア・中央エリア・南エリアの三つに分かれていますが、池部駅からだとまずは北エリアに足を踏み入れることになります。とにかく広大な公園なのですが、全面オープンしたのは1984(昭和59)年の事業着手から30年近く経過した、2012(平成24)年6月30日のことでした。

 北エリア西側のシンボルが、白い布をドーム状に張った大型テント。周囲は花壇になっています。


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▲(3枚)大型テントと花壇


 芝生の広がる「集いの丘」の横を抜け、駐車場とカフェ・レストランのある北エリアの中心へ。「ダリア園」では色とりどりの花を観賞することができました。


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▲北エリアの中心

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▲ダリア園


 北エリアと中央エリアの境目となっている町道をアンダーパスするトンネルをくぐり、つづら折の「花の道」を下っていきます。


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 駐車場と五位堂からのバス路線が発着する「馬見丘陵公園」バス停がある、中央エリアの中心部へ。ここにある「公園館」という建物の中で、公園案内と古墳案内の二冊のリーフレットをいただいておきます。スタッフのおばさんに危うく(?)古墳マニアと間違われそうになりましたが…。古墳の構造の解説や出土品の展示もあるので、古墳巡りを始める前にサラっと見学しておくとより一層理解が深まるかもしれません。


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▲リーフレット

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▲公園館・外観


 この公園が立地する北葛城郡河合町および広陵(こうりょう)町とその周辺は、「馬見古墳群」と称される奈良県下でも指折りの古墳の集積地帯となっており、馬見丘陵公園の敷地内だけでも大小十数基の古墳が存在します。
 畿内の古墳群の中で一般的に最も知名度が高いと思われるのは、日本最大の古墳である大仙陵古墳(仁徳天皇陵)を擁し、ユネスコ世界遺産登録への機運も高まっている「百舌鳥・古市古墳群」ですが、あちらはほとんどが宮内庁の管理下にあるために墳丘を周囲から遠巻きに眺める(見学どころか発掘調査も不可能)か、現実的ではない空から眺めるという方法しかないのに対し、こちらの古墳は公園と一体化しているため、大半のものがその上に自らの足で立てるようになっています。百舌鳥・古市古墳群が高嶺の花のスターならば、馬見古墳群はさながらAKB48、といったところでしょうか。

 それでは「ナガレ山古墳」からご紹介することにします。国指定の史跡になっている長さ約105mの前方後円墳で、5世紀前半に築かれたもの。1988年から始まった発掘調査が完了したのち、公園の一部として復元整備されました。


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 墳丘には復元された円筒埴輪が並んでいます。7割はFRP樹脂製ですが、残りの3割は町民が古墳時代の技法を使って手作りした粘土製のものとなっています。


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 前方部へ登り……


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 さらに一段登り、墳丘てっぺんの後円部へ。ここからは公園の敷地内が一望できます。


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 神戸の垂水にも「五色塚古墳(千壺古墳)」という、当古墳と同様に復元整備された兵庫県最大の前方後円墳がありますが、こちらは墳丘の西半分に芝生を敷き、築造当時の姿を再現するという工夫がされていました。(下の写真参照)


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 さて、これからあと10基くらいある古墳を順番に見て回りますが、写真が多くなりそうなのでエントリーを改めます。


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馬見丘陵公園 公式ホームページ
http://www.pref.nara.jp/1780.htm


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