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2015.06.19

15/06/07 (8)仙台地下鉄南北線全線走破 Part1【勾当台公園駅→泉中央駅】

 というわけで、もはや必定ともいえる展開でもって鉄分補給へ突入。下の写真は地下鉄勾当台公園駅の出入口です。屋根の上にはハイビジョンカメラが設置されていましたが、TV局のお天気カメラか何かでしょうか。


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Sendai_subway_1day 恰もセイレーンの歌声に誘われるかの如く、駅構内へ。地上の公園の喧騒が嘘のように静まり返っています。自動券売機で切符を購入するのですが、今日は日曜日ということで地下鉄線全線乗り放題の切符が620円で買えるようになっています(右の画像/平日も使える一日乗車券は840円)。普通運賃だと当駅から泉中央駅までを往復するだけでも600円掛かってしまうので、土・日・祝日の試乗目的ならばこのきっぷ一択でしょうね。券売機から出てきたのが想定していたプラ製の磁気カードではなくJRのチケットと同じサイズの紙のきっぷだったので、一瞬固まってしまいました。

 下は自動改札機の画像なのですが、通行の可否を表すサインがLEDによるピクトグラム表示ではなく、水色(=通行可)か赤(=通行不可)の光の帯になっているのが目新しいというかスタイリッシュです。


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 ちなみに仙台市交通局ではicsca(イクスカ)というIC乗車券が導入されており、昨年12月からまずは地下鉄南北線で先駆けてサービス開始。今年12月の東西線開通と同時に市バス・宮交バスでもサービスインし、来年春からは全国相互利用サービスにも限定的に参加(Suica・ICOCA等が仙台市交・宮交で使えるようになりますが、icscaの仙台エリア外での使用は不可)するというスケジュールとなっています。それにしても名称末尾の「カ(ca)」、別に必ず入れなければならないという理由はないのですが、何故だかどの事業者もこの呪縛からはなかなか逃れられないようですね(苦笑)。


 こちらは勾当台公園駅ホーム。照明の明るさはかなり控えめ…というか寧ろ暗いくらいです。繁華街がそばにありながらも意外と人の流れが少ないのですが、仙台駅からならば市バス・宮交バスの100円パッ区の制度があるため、需要の方も分散されているのかもしれません。


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 南北線では全駅にホームドアが設置されています(2010年に設置完了)。鉄道趣味の観点では駅撮りで車両側面の写真が撮りにくいので困りものです…。


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 地下鉄なので休日昼間でも7分間隔で運転されており、すぐに入ってきた電車でまずは南北線の北端・泉中央駅を目指すことにします。現在営業中の地下鉄路線は南北線1路線のみ、17駅14.8kmと乗り通すだけならばあっという間に終わってしまうので、逐次途中下車を交えていくことにしましょう。
 電車は4両編成で、東西線の小型リニアモーターカーとは違い20m級の4ドア車、しかも架空電車線方式という“フルスペック”の路線。軌間は1,067mmでありながら直流電化なので、JRとは仙石線以外とは直通できないのですが、1980年代開業の路線とあって当初から6両分用意されたホームも含め、なかなか贅沢な仕様を誇っています。閑散時間帯にもかかわらず電車内は予想外に混みあっていたのですが、その理由は程なく明らかに。

 まず最初に泉中央へ向かうことにしたのは、黒松~泉中央が地上区間になっているから。沿線の地形が複雑なので1駅手前の旭ヶ丘駅(※後ほど途中下車の予定)ホームからさっそく外光を拝めたりもするのですが、黒松駅の先で本格的に地上へ躍り出ると、車窓には丘陵地帯に見渡す限りに広がる住宅地の風景。山岳トンネルを抜けたりもして、地下鉄というよりもニュータウンの新線の趣です。まるで神戸市営地下鉄の西神・西神延伸線に乗っているような感覚ですね。

 高架線で八乙女駅(※こちらも後ほど途中下車予定)を経て七北田川を渡ると、早くも終点の泉中央(いずみちゅうおう)駅に到着。ここで車両の写真を撮影しておきます。1987年の南北線開業当初から使われている1000系という車両で、後に増備された編成も含めて南北線の全編成がこの形式に統一されています。一昨年までに全編成が更新工事を受け、現在は1000N系を名乗っていますが、その斬新なデザインは登場から30年近く経過した現在でもまったく色褪せることはありません。というのも子供の頃に見た絵本でこの車両が紹介されていて、その時にかなりの衝撃を受けたのです。やっと会えたね……


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 余談ですがその絵本、対象年齢は幼稚園から小学校低学年くらいでしたが、例えばこの仙台地下鉄の項ならば「ATO」や「ファジィ制御」などといった単語がしれっと出てくるという、なかなかに高度な内容だったと記憶しています(最近では『烈車戦隊トッキュウジャー』エンディングの「みんなの列車コーナー」がそんな感じでした)。そしてそれを普通に理解していた私。子供の理解力を侮ってはいけません。


 1000系電車の外見上における最大の特徴が、この乗降扉の楕円形(俵型)の窓。後刻高架駅の八乙女駅で撮影しましたが、ホームドアに邪魔されてこんな中途半端な写真しか押さえられませんでした。やれやれ。この形状の窓は、東西線に導入される2000系電車にも踏襲されています。


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 駅名標。到着直前まで地上区間が続きますが、泉中央駅は地下駅です。


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 改札口です。


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 「中央」と名乗るだけあって、当駅は仙台都市圏北部の一大ターミナル駅として機能しています。私は関西の人間なので、「いずみちゅうおう」と聞くとまずは泉北高速鉄道の和泉中央駅を連想してしまいますね。関東の方ならば相模鉄道のいずみ中央駅でしょうか。


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 バスターミナル。ここから北の地域もかなり奥の方まで仙台のベッドタウンとして発展しており、半世紀以上前には陸羽東線の西古川駅まで「仙台鉄道」という軽便鉄道が走っていたそうです。実際に地下鉄の延伸構想も存在するそうですが、バスターミナルの発着路線数の多さが正にその発展度合いを物語っています。


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 駅ビルに大型ショッピングセンターにペデストリアンデッキにと、駅周辺は絵に描いたようなニュータウンの拠点駅の風景。仙台市の政令指定都市への移行は1989(平成元)年と意外に遅く、それまでこの地域は泉市(=現在の仙台市泉区)に属していました。泉中央駅の開業は南北線開通から5年遅れるところの1992年となります。


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――さて、上述の車内の混雑の理由なのですが、駅から歩いてすぐの七北田公園内にある「ユアテックスタジアム仙台」がベガルタ仙台のホームスタジアムとなっており、今日はそのゲームの開催日だったというわけ。駅からスタジアムまでのルート上には、ベガルタのチームカラーであるイエロー(…ではなく本当はゴールド)の幟が立っていて鮮やか。観戦客を当て込んで、テイクアウト料理の出店も多数出ています。2010年以降現在までJ1を維持しており、2005年に発足した東北楽天イーグルスとともに、地元チームとして地域を挙げて応援している様子が伺えました。ちなみにこの日はサガン鳥栖との対戦でしたが、5-0という大量得点でもって快勝したようです。


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 ひととおり駅の周りを見て回ったところで、途中下車を繰り返しつつ南北線を南下していくことにします。

(2015.06.07)


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