15/07/01 (10)鉄道博物館 その8(その他展示編)
続いて他のエリアを見て回ることにしますが、ヒストリーゾーンの攻略だけでヘトヘトになってしまったので、じっくりではなくサラっと回ることに。
最初は1Fにある運転シミュレーターコーナー。205系・209系・211系・200系新幹線はモックアップに設置された運転台で実写映像による運転を行います。料金は無料ですが、どうやら30分くらい待たなくてはならないようだったので、時間の都合もあり今回はパスしました。開館前に並んでいた子供たちもここを目指してダッシュしていったのでしょうね。リニア・鉄道館のように抽選による定員制ならば待ち時間もないのですけれど。入館に使用したICカード一枚につき一日一枚の整理券発行、という風なシステムも構築できそうですし。
コーナー奥にはD51形蒸気機関車のシミュレーション装置があります。こちらは別途500円の料金が必要なのですが、動揺装置つきの本格的な造り。運転操作も電車と違って非常に複雑なので、指導員の説明つきで運転するようになっています。計器の動きとか投炭作業(投げ入れた位置によって燃費が有意に変わるとか)の変態的な再現度にもしや…と思ったら、やっぱりあの向谷実氏の監修なのだそうです。
2Fへ上がってみましょう。吹き抜けの周りの回廊からは車両展示コーナーを見下ろせるようになっています。なんだか巨大な体育館という感じ。
2Fにも「レストランTD」というセルフサービスのレストランがあります。レールファンならば同行者に店名の由来についてドヤ顔で説明するのも一興?
こちらは「鉄道歴史年表」のコーナー。
2Fに展示されているステンドグラスの作品。もちろん鉄道がモチーフです。
こちらはHOゲージの鉄道模型ジオラマ。上の運転シミュレーター共々、私も子供の頃ならばきっと無我夢中になっていたのでしょうが、すっかり冷めた大人になってしまいました……。
あとは「コレクションギャラリー」という、1921年の初代鉄道博物館開館から100年近くにわたって収集されてきた資料の一部を展示するコーナーも見学。収蔵庫をそのまま開放したという雰囲気でただ単に資料を棚に並べてあるだけなのですが、鉄道ファンにとっては宝の山です。他には東京駅駅舎の3Dプロジェクションマッピングをミニチュアを使って再現するコーナーもありました。
こちらは2F・3Fにある、「ラーニングゾーン」と呼ばれる括りの中の鉄道の原理・しくみを解説する展示です。基本的には子供向けの解説となっており、大人の鉄道ファンならば鉄道工学の基礎知識の確認という形になるかと思いますが、スラブ軌道(下2枚目)や転轍機(下3枚目)の実物もあって、それなりに楽しめるようになっています。
ここからパークゾーンおよびノースウイングを見渡します。天気が良ければ、3F・屋上の展望台から鉄道博物館すぐ横を走る列車群を眺めるのも面白いのでしょう。
屋外にも車両が展示されており、ようやく雨も上がりつつあったので見に行ってみました。こちらは「てっぱくひろば」に停まっている4両の183系特急形電車。車内で飲食ができる「ランチトレイン」として使用されています。
右側の<あずさ>の方の車内。窓の拡大・ハイデッカー化・フリーストップリクライニングシートへの交換・シートピッチの拡大・LED案内装置の設置などが実施されたグレードアップ車両となります。1980年代末の改造なので、やはり現在のアコモデーションレベルからするとかなり見劣りしますね。このタイプの車両は<あずさ><かいじ>では2002年まで現役で運用されていました。
座席に座った視点はこんな感じ。ランチのビーフシチューセットが量的に物足りなかったのでおやつに駅弁を買ってここで食べようかと思ったのですが、午後2時半頃にはもう全種類売り切れとなってしまっていました。
こちらは<かいじ>の方の元自由席車両で、グレードアップはされておらずほぼ183系の原型のままとなっています。私は183系には485/489系からの直流改造車(JR西日本の十八番です)を除いて乗ったことはないのですが、在来線の横川-軽井沢間の廃止直前に派生系列の189系<あさま>に乗車して最初で最後の碓氷峠越えを体験し、その際に乗ったのがこの仕様の車両でした。もう20年近く前か……。現在はランチトレイン仕様というわけで座席が4人向かい合わせに固定され、中央に食事用のテーブルが追加設置されています。また今回は訪れませんでしたが、てっぱくひろばと反対側のパークゾーンにも車内で飲食ができる455系電車が2両展示されています。
ほかに子供向けの体験展示がいくつかありますが、今回は大人が楽しむ鉄道博物館という趣旨でのご紹介なので、そちらの方は省きます。
というわけで、鉄道博物館公式サイトのFAQコーナーでは見学時間は2時間を目安にお考えくださいと書かれてはいましたが、当然テツの私がその程度で収まるはずはなく、約5時間の滞在となりました。リニア・鉄道館と比較すると、鉄道博物館には日本の鉄道史のマイルストーンとなる重要な車両が草創期から取り揃えてあるなど、博物館としての充実度はさすがに上ではありますが、一方でリニア・鉄道館には比較的車齢の若い車両、言い換えると若い私にも現役時代に馴染みのあった車両を多数収蔵しているという特色があり、とどのつまり鉄道好きならばどちらも行っておいて損はないよねという、至極当たり前の結論になってしまいました。ともあれ、これで後顧の憂いなく来年春の京都鉄道博物館のオープンを迎えられますね。開館してすぐには(混雑が理由で)無理でも、どうにか1年以内には初体験をしてみたいものです。ここ鉄道博物館も開館10周年を迎える2017年には増床を予定しているため、いずれまた再訪することになりそうです。
【追記】
3年後の2018年7月に再訪した際の記事はこちらのリンクから。
▲退館時にもらえる来館記念カード。この日は北陸新幹線開業から間もないということで、【E7系新幹線電車】でした
(2015.07.01)
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