16/02/22 (2)石垣島ドライブ・その2【平久保崎】
玉取崎展望台を出発。平久保半島へ入る手前にある交差点で730交差点から続く国道390号線(の石垣島内区間)は終わり、県道206号線に乗り換えて石垣島の北端を目指すことになります。
石垣島で町らしい町といえば石垣港周辺の市中心部しかないのですが、集落のほうは平久保半島内だけで南から伊原間・明石・久宇良・吉野・平久保・平野といった具合に、末端まで人の営みの匂いが絶えることはありません。明石集落には沖縄そばの超有名店である『明石食堂』があるのですが、残念ながら月曜の今日は定休日。私は関西の人間なのでつい「あかし」と読んでしまうのですが、石垣島の方は「あかいし」です。
天気が芳しくないせいか、地の果てを目指すような雰囲気が弥が上にも盛り上がるというもの。車に吹きつける強風がそれに拍車をかけます。石垣島最北の集落である平野の手前で県道を外れると、畑を抜けて牧場の中へ続く道へ。こんな場所にも牛が放牧されているんですね。石垣島の北部は第二次世界大戦直後までマラリアの汚染地帯でしたが(戦中・戦後には「戦争マラリア」という軍と政府が引き起こした悲劇もありました)、平久保半島一帯は琉球王朝時代から牛の放牧場として利用されてきた歴史があるとのことです。
玉取崎展望台から20数分、平久保崎に到着です。石垣港からも約1時間と、石垣島のコンパクトさが実感できます。
▲平久保崎・駐車場
岬に立つ灯台は駐車場からすぐ。こちらも晴れてさえいれば……なのですが、こうして石垣島最北端を制覇した達成感だけでよしとしましょう。それにしても風が強い! この何とも荒涼とした様子がいかにも際涯の地、という感じがしますね。空気が澄んでいれば東には多良間島、西南西には西表島が見えるそうです。
平久保崎の方も玉取崎展望台と同じく、滞在中の他の観光客はゼロでした。ところで観光バスだと玉取崎展望台に立ち寄るコースはあるのですが、この平久保崎まで足を延ばすコースはざっと調べた限りでは見つかりませんでした。県道から平久保崎までの道は普通車がどうにかすれ違える程度の幅しかありませんし、駐車場もとても小さいとあっては、そもそも物理的にバスが入って来られないという理由もありそうです。
余談ついでにもう一つ、レンタカーも観光バスも使わないならば路線バスで訪れるという方法もあるのですが、本数が少なすぎるので石垣タウンから行って帰ってくるだけでもほぼ一日仕事になってしまうようです。私もまだ運転免許を所持していなかった時代、青森市内から竜飛崎までJR津軽線と三厩村の村営バス(※現在は町村合併により外ヶ浜町営バスとして運行)を乗り継いで行ったことがあるのですが、竜飛崎での滞在時間が長すぎてヒマを持て余してしまい、あれで田舎のバスにはすっかり懲りてしまいました。帰りの津軽線がまだ明るいうちにも拘らず最終列車だったというのも衝撃的でしたね。当記事アップの3日後にはいよいよ北海道新幹線が開業し、竜飛崎からほんの20kmあまりの地点に新幹線の駅(奥津軽いまべつ駅)が出来ることになりますが、今回の新幹線開業を機に公共交通でのアクセス改善が実現すればよいのですけれども。閑話休題。
平久保崎をあとに、石垣島の西海岸方面へ向かいます。県道から平久保崎への分岐点のすぐ手前に焼き物の店があり、往路で気になっていたので帰りに立ち寄ってみることにしました。
▲やちむん屋 太朗窯
連れも収穫があったようで良かったのですが、品物を選んでいるあいだ私が店先のベンチに座ってボーっとしていると、通りかかった車が突然店の前に止まり、乗っていた男性が私に向かって「○○くんのお父さんですか?」と尋ねてきました。藪から棒な質問に(えっ?)と動揺しつつ「観光客です」と答えると、すぐに人違いだと解して走り去って行ったのですが……。近年は出掛けた先のあちこちで変わった事件やハプニングが起こるのですが(なかには死傷者が出たりと洒落にならんレベルのものもありますが)、今回の旅でも目出度く「面識のない男の子の父親と間違えられる」が列伝に追加です(笑)。それにしても、かようなシチュエーションに至るいきさつを知りたかったもので。
次回は西海岸へ。
(2016.02.22)
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