17/05/08 (5)新緑の吉野を散策 その2
金峯山寺へ向かうその前に、スイーツのお時間です。ここまで来たならばLa pecheのケーキを味わってみたかったものですが、また次回のチャンスにということで今日は元祖吉野スイーツであるこちらの吉野葛の葛きりを。氷水に浸して出される葛きりを黒蜜につけてツルツルッといただくという、これからの季節によく合う和菓子です。葛きり自体にはほとんど味が付いていないので、風味は非常に淡泊。そしてコレ、結構お腹に溜まります。私も腹6分目状態からまさかの満腹に…!
このお店でも窓際の席へ。右下には先ほど往復してきた吉水神社の参道が見えます。縁側…というかベランダに腰掛けて新緑を愛でたりしつつ、ゆるゆるのスケジュールということで店内で1時間ほど過ごすことになりました。
再出発後はまたちょっと寄り道して、韋駄天山と呼ばれる小高い丘の上の展望台へ。メインストリートからは1分で上がれる場所です。何となく見覚えのあるところでしたが、錯覚ではなく9年前の訪問時の写真に確かに残っていました。
ここからは蔵王堂、そして西北西に20キロほど先には葛城山と金剛山が望めます。葛城山にはロープウェーを使って登ったことがあるのですが、千早赤阪村(大阪府唯一の村)村営のロープウェーが通じている金剛山の方は未訪問。また空気が澄んだ日にでもフラリと出掛けてみたいものです。
▲一番奥の高い山が金剛山、その右にわずかに見切れているのが葛城山。空気遠近法の見本のようです
メインストリートへ戻り、金峯山寺の境内へ。
本堂にあたる蔵王堂です。完成は1592(天正20)年、近代以前に建てられた木造建築としては東大寺の大仏殿に次いで世界最大級といわれるものです。平地ならばともかく、このような山の中に斯様な巨大建造物が存在するということに驚嘆します。
4月頭から昨日まで、通常は非公開の3体の秘仏が特別にご開帳されていたとのこと。それ以外の日でも有料(大人500円)でお堂の奥が見学できますが、ここは秘仏が見られなければ中へ入ってもあまり意味がないので(そもそも3人とも興味がなかったという説もアリ)、外観と手前側を眺めるだけにしておきます。
時刻は午後3時。行動範囲が狭いのでかなり時間が余るのではと予想していたものの、意外とそうでもなかったです。帰りの列車の発車時刻までにはまだ1時間以上ありますが、他に立ち寄る場所もないので吉野駅へ下りることにしました。
ロープウェイの吉野山駅前を通り過ぎると、すぐに大橋という赤い欄干の橋が見えてきます。その手前から斜面の下へ階段が延びているのでこれをしばらくトントンと降りていくと、七曲坂という舗装道路に合流。あとは2か所のショートカットポイントを使いつつ道なりに進めば、吉野駅前まで約15分で到達できます。終始下り坂でラクチンなので、晴れた日にはロープウェイよりもこちらの道を歩いて帰るのがオススメ。吉野山駅~金峯山寺~吉水神社間はずっと商店街なので、ここへ来てようやくちょっとしたハイキング気分を味わえました。
▲(2枚)七曲坂
途中ではシャガの群生が見られたりも。
ウグイスの声をBGMに坂を下りきると、ロープウェイの山麓駅・千本口駅の真横に出てきます。下の写真は時ならぬ“長期休暇”を与えられたゴンドラ。昔は近鉄特急に似せたオレンジと青のツートンに塗られていましたが、現在は桜をイメージしたカラーとなっていました。小さなゴンドラなので、桜シーズンには乗車を待つくらいならば歩いた方がずっと早いというほどに大混雑するとの話。
千本口駅入口。表に掲示された運休のお知らせがあまりに酷い文章だったのには苦笑いしてしまいましたが(ホントに日本人が書いたのだろうか…?)。
列車の発車40分前に吉野駅到着。ここで本日最初で最後となる外国人観光客の姿を目にします。一人旅の西洋人でしたが、どこの観光地にも溢れ返っている中韓台あたりからの人が皆無なのは最近では異例のことでしたね。
吉野葛でできた水まんじゅうがおいしいので駅前に並ぶ土産物店で買って帰ろうかと思ったのですが、どの店を探しても一向に見当たりません。山上の土産物店では見掛けたのに、おかしいなー。以前はここにも置いてあったのですが…。代わりに似たようなまんじゅうを買って食べてみたところ、やっぱりコレジャナイ感満載でありました(泣)。皆様も吉野を訪問されたならば是非ともご賞味を。冷蔵庫で冷やして食べると絶品ですよ。
静かな山で心の洗濯を済ませたら、また青の交響曲に乗って大阪へと帰還です。
(2017.05.08)
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