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2019.09.25

新緑の福知山線旧線跡-令和- Part1【武田尾駅~桜の園】

 10年ほど前に弊Blogにて武庫川渓谷沿いの福知山線旧線跡をご紹介したことがありますが、当時はあくまで非公認のハイキングコースだったものがその後2016年秋に整備されたうえで正規の遊歩道として再開放されることになったため、現状を目で見て確認するためと新しく導入したミラーレス一眼の試し撮りを兼ねて、今年5月に11年半ぶりに現地を再訪してみました。そんなわけでもう秋口なのに新緑の風景となりますが、こちらもまた蔵出しレポートということで――。



 今回は前回訪問時とは逆に、川の下流方向へと歩いていくことに。スタート地点は武田尾駅となります。
※当時の記事はコチラ→キングオブ廃線跡~晩秋の武庫川渓谷にて~・その1(福知山線旧線跡)その2その3


 電車での到着直後に、ホームにて写真を撮影。自宅最寄りの川西池田駅からは17分、大阪駅からでも40分前後という立地なのですが、相変わらず毎時4本(15分間隔)という高頻度、通過する快速・特急も加えれば更にプラス2~3本の電車が通るとは到底思えないほどの秘境感が横溢しております。
【以後一部のカットを除き、Panasonic LUMIX GX7 Mark II + LEICA DG SUMMILUX 15mm / F1.7 ASPH.で撮影。必要な場合はHDR処理を実施】


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 下りホームから眺める、武庫川の上流方向。


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 上り普通電車越しに眺める、下流方向。


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 地上に露出しているのは武庫川の橋梁上の部分のみで、プラットホームの大部分はトンネルの中にあります。通過列車はなかなかのスピードで駆け抜けていきますが、複線かつトンネル断面も非常に大きいため、青井駅・六町駅(つくばエクスプレス)や美佐島駅(北越急行ほくほく線)のような恐怖感は皆無です。


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 改札口。普段は2レーンで事足りるほどの乗降客数(近年は一日あたり平均千人強)ですが、ハイキング客が激増する行楽シーズンには事前の乗車券購入 or ICカードチャージが推奨されるほどに混雑するのだとか。


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 十年一日の静かな駅ではありますが、駅前道路(県道327号線)~駅舎間のスロープには地味にこのような屋根が新設されていました。宝塚市西谷地区へ向かう路線バスが発着しており、同地区からのパークアンドライド利用も多いようです。


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 武田尾駅をあとに、ハイキングコース入口へと向かいます。歩き出してすぐに頭上をクロスしていく神戸水道も、後述するトンネルなどのストラクチャーと共に1世紀の風雨を耐えた歴史に相応しい風格。


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 宝塚市が設置した案内標識。途中の桜の園までは以前から整備されていましたが、その先のJR廃線敷も記載されているのは“公認化”の証、ということのようで。


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 県道を外れて、武庫川沿いの道へ。途中の旧武田尾駅ホーム跡地には新築の一戸建てが数軒並んでいました。駅周辺には武田尾温泉を除けば集落らしい集落もないような場所なのですが、考えてみれば

  • 大型商業施設が集積する宝塚駅まで電車で8分
  • 毎時片道4~5本の電車が発着
  • 新名神高速道路の宝塚北スマートICまで車で5分
といった感じで文句なしに交通至便の地……でありながら、文字と実際の風景とのギャップが凄まじいったらありゃしない。なお、「車で」宝塚駅周辺に出ようと思うと、直行する鉄道ルートに対して“?”マーク状の道のりを辿るために20分以上を要してしまうというトラップもございますので念のため。


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 旧線跡へ入る手前には、ハイキングコース整備の一環として公衆トイレと広場が新設されていました。以前は武田尾駅のトイレを使うしかなかったので、こちらも公認化に伴う大きな改善。


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 コースのスタート。整備後もほとんどの区間で枕木がばっちり残っています。


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 その一方で狭いV字谷を辿るために依然として危険箇所が多いことには変わりがなく、通行はあくまで自己責任。JR西日本によってこのような注意書きが掲出されています。


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 武田尾に別れを告げて――


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 しばらく歩くと最初のトンネル、長尾山第三トンネル(長さ91m)へ。マイクロフォーサーズとはいえ一眼には違いないので、やはりコンデジよりもワンランク上の質感を叩き出してくれます。ダイナミックレンジもセンサーサイズの割には優秀で、RAW現像でかなり追い込めますね。何より普段使いのバッグにポンと放り込んでおける軽量・コンパクトさこそが絶対正義であって、ほぼ静物オンリーという私の使い方ならばフルサイズは不要かも。なお、パナライカとキットレンズの差については、私の目では描写力の違いが明白にあると判断していますが…… プラシーボ効果ではないと思いたいところw。


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 桜の園までのトンネルは比較的短いために視界が真っ暗になる箇所はないため、まだ懐中電灯は不要です。


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 短い明かり区間をはさんで、矢継ぎ早に次のトンネルへ。


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 トンネルの先の切り通しを抜けると、


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 「桜の園」に到着。桜の季節は1か月前に終わってしまいましたが、静かに散策するのならばこんな新緑の時季が一番です。もうしばらくすると山の中ということで今度は虫に煩わされることになってしまいますので。


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 この先にも切り通しが続いています。うーん、エモいねー(←私は大嫌いな表現ですが)。


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 今回は写真の点数が多いので、何回かに分けてアップします。(次回へ続く)


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