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2019.10.22

ちょこっと、福井へ。2日目後半【ランチ、永平寺、そして帰路】

 次の目的地は永平寺ですが、お昼時なのでその前に寄り道して腹ごしらえを。九頭竜川の谷を福井平野の入り口まで戻り、右折して国道364号線に入ります。こちらも3桁国道らしいというか入った途端にセンターラインが消えて少し動揺したのですが、すぐに復活して山越えの快走路に。このまま20分ほど走ると加賀温泉郷の一角をなす山中温泉へと至るのですが、我々はその中間あたりに位置する『谷口屋』で車を停めます。



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 福井県は油揚げの一人当たり消費量が日本一なのだそうで、この店舗のレストランでは巨大油揚げをおかずにした定食という摩訶不思議な、静かな狂気すら漂うメニューを味わうことができます。最近はマスメディアでも頻りに取り上げられているために遠方からの観光客も非常に多く、こういったミーハー分野は女性陣の独壇場ということで頭が上がりません。

 定食のご到着↓。永平寺のすぐ近くということもあり、精進料理そのものという感じですね。油揚げについてはお品書きに実物大の写真が載っているのですが、やはり2Dと3Dでは受ける印象がまるで違うもので、厚みも含めたボリューム感に面食らいます。一個丸ごとだけではなくハーフサイズのメニューもあったのですが、値段が200円しか変わらなかったのでついつい貧乏性が……。


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 この油揚げの食べかた、1. 最初は何もつけずにそのままで、2. 天然塩の越前塩を少しつけて、3. 醤油ベースのあげステーキのたれ+大根おろしで、4. たれ+大根おろしに更にポン酢を加えて――と、色々と味変を試みることができます。揚げたてなので確かにジューシィではあるのですが、油の質があまり良くないのか(マクドナルドかよ)、大豆の風味を殺してしまっているのが勿体無い。個人的には出落ち感が強く、今回だけでもう結構です。1,500円という値段もちょっと割高。売店でお持ち帰りした豆腐(冷奴)は風味が濃厚でとても美味しかったのですが。あと、上では静かな狂気と書いてしまったものの、お好み焼き/焼きそば+白飯で定食を成立させてしまう関西人に言われる筋合いないよな、と。


 兎にも角にもお腹はふくれたので、来た道を戻って国道364号線を更に南下。永平寺名物のごま豆腐を途中の直売所で仕入れつつ(日持ちがするのでお土産にも便利)、午後2時に永平寺前に到着しました。門前通りに軒を連ねる土産物店でも車を預かってもらえるのですが(基本は有料だが買い物をすれば無料というシステム)、我々は国道沿い、参道入口の250m手前にある永平寺公式のコインパーキングに停めました(→Google Mapsによる位置)。料金は最初の1時間が300円、以降30分毎に100円加算して24時間まで500円が最大となります。


 緩い上り坂になっている門前通りを抜けて……


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 山内へ。正式には吉祥山永平寺、道元による開創は1244(寛元2)年という800年近い歴史を擁し、總持寺(横浜市鶴見区)と並ぶ曹洞宗の大本山として知られています。信仰心なんてまるで無いけど福井県を代表する観光地だし、くらいの軽い気持ちで訪れてみたのですが、なかなかどうして、空気感がよろしいではないですか……!


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 境内の杉並木の樹齢も、開創からの星霜にほぼ等しいほどなのだとか。下2枚目は有料エリアの入口となる通用門。


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 寺院の沿革やら伽藍の解説やらはまるっと省略しますが、スーパーフォトジェニック(“映える”でも可)なお寺だったので写真を多めに貼っていくことにします。拝観料は大人500円。通用門を抜けてすぐの吉祥閣から先は素足で巡ることになります(履物はここで渡されるビニール袋に入れて持ち歩く)。山内の撮影はフラッシュを使用しなければ原則的に自由ですが、あちこちにいる修行僧へは直接カメラを向けないでくださいとのこと。まあ、風景の一部としてならば写り込むのは止むを得ないですが。


 吉祥閣となりの傘松閣(さんしょうかく)2階では、156畳敷きの部屋の天井いっぱいに描かれた色彩画が見もの。


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 近代的な建物である吉祥閣・傘松閣の館内を抜けると、屋外の回廊へ。冬は靴下を重ね履きしなければちょっと辛そうですね。


 順路に沿って、伽藍をつなぐ回廊を時計回りに巡ります。今日は天気予報どおりの曇天なのですが、こういったロケーションだと光が均質となるためにしっとり感が出て、却って好ましいのではないかと思われます。


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 永平寺は山の斜面に築かれているため、南北方向へ進むには下の写真のような階段を上り下りすることになります。冬は深い雪に閉ざされる地というわけで、屋根と壁にすっぽりと覆われてシェルターのような趣。


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 上から見下ろしたところ。


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 階段を上りきった先の最奥エリアにて。


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 麓方向を眺めて。山深いようには見えますが、実際には福井平野の東端からちょっと山あいに入った程度。2001年までは現在のえちぜん鉄道永平寺口駅から分岐する路線(京福電鉄永平寺線)が門前まで通じていたほどなので、道中の勾配も大したことはありません。高野山はおろか、吉野にも及ばないくらいですね。


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 今度は階段を下りて南方向へ。途中で台所のそばを通りかかったところ、夕餉の支度中ということでゴボウを茹でる香りが漂ってきます。精進料理といえば先ほどのランチの一皿にも牛肉のしぐれ煮風のフェイクミートが出てきましたが、調理に手間はかかるとはいえ良く似せているものだと大いに感心しました。


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 同行者がもらっていた御朱印(300円)と、その解説。さすがに貫目が具わっていますね。御朱印といえば昨夏鞍馬寺を訪れた際に、これはスタンプラリーではない云々という苦言めいたことが窓口に掲示してありましたが…。いやいや、収入源という点ではスタンプラリーそのものだろうが、位の高さをアピールしてんじゃねぇよこの夜郎自大が、と、勝手に不機嫌になったことを思い出しました。まぁ、お守りと違って一度もらえば効果は永続かつ累積するそうなので、コスパにおいては良好という考え方も出来そうです。


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 吉祥閣内の宝物館を少し覗いたりしつつ、1時間でさらっと回り終えて通用門を退出。参道は参道で、苔がまたいい感じなのです。


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 駐車場へ帰還。参道の苔としばし戯れたり、門前通りの土産物店に何軒か立ち寄ったりしているうちに、1時間半を超えて最大料金にまで達してしまいました。恐竜博物館はまあまあでしたが、こちらは来て良かった。禅の修行道場としての面(スティーブ・ジョブズがここへの出家を考えていたという話は有名)には興味がなくとも景観だけでも楽しめるので、寄り道をする価値はあると思います。


 時刻はそろそろ午後4時になろうかという頃。ここから宝塚へはノンストップで3時間以上掛かるので、このまま帰途に就くことにします。最速ルートは国道を約5km北方向へ戻って永平寺参道ICから中部縦貫道→北陸道と進むルートなのですが、先を急いではおらずもう少し下道をドライブしたいということもあり、逆の一乗谷方面へ出て(ここの『一乗谷朝倉氏遺跡』も見応えがあるらしく、日を改めて訪れてみたいものです)福井ICから北陸道に乗るルートを選択します。永平寺を離れた途端に3キロほど沿道に人家や施設が一切ない区間に入るのですが、これは2004年まで有料道路だった名残だそうな。末期の通行料金は普通車で410円とのことで、距離のわりにはちょっと高すぎるのでは…?

 国道158号線に出ると、こちら側ではJR越美北線としばらく並走。永平寺に向かう途中で踏切を渡ったえちぜん鉄道もそうでしたが、これ見よがしにレールを突き付けられながら列車に乗れないというのは、私にとっては拷問にも等しいものです。とはいえ効率的な周遊プランを組もうと思うと、どうしても公共交通のディスアドバンテージは大きすぎて。今回のような3人以上の大人数ならば尚更です。最近相直化&LRV導入によって大きく変貌した福井鉄道・えちぜん鉄道に関しては、土日祝日限定ではあるもののフリーきっぷも用意されているようなので、越美北線も含めて次回の気ままな一人旅にてリベンジ――ということになりそうですね。

 福井ICからは南条サービスエリアで休憩を取りつつ、敦賀ICまで一気に南下。こちらでも北陸新幹線の建設中の高架橋とトンネルを目にすることになりました。このまま北陸道に乗り続けてもよいのですが、これまたお急ぎではないというわけで高速料金の節約も兼ねて、琵琶湖西岸を辿る国道161号線経由のルートを選択。名神の京都東ICまで一般道を100km弱進むことになりますが、米原経由の北陸道・名神ルートよりも約30km短く、信号のない山間部やバイパス・元有料道路区間も長いため、混雑さえなければ米原経由と較べても所要時間にそれほど遜色はありません。


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▲(おまけ)南条SAのスタバにて。御朱印なんかよりも生身の人間のぬくもりの方が百倍有り難し


 敦賀の時点でとっぷりと日も落ち、湖北の秀景については今回の旅ではお預け。安曇川地区までは順調に走り抜けてきたのですが、墨色に沈む湖すれすれを通る区間あたりから混雑が始まり、堅田前後では本格的な渋滞に。2夜連続の睡眠不足と亀の歩みのせいで瞼が重くなり、ミントタブレット&エアコンの冷風直撃の合わせ技でどうにか対処します。近年京都口では4車線化が実現したものの、2車線のままでボトルネックとなっている仰木雄琴ICを先頭にした渋滞が慢性的に発生しているとのことで、元々の旺盛な交通量に加えて敦賀ICや若狭方面からのトラフィックの流入も多いために、抜本的な改善には更なる4車線区間の延伸を待つしかありません。

 仰木雄琴ICを過ぎるとペースを取り戻し、あとは往路と同じルートを戻るのみ。先日の台風19号、進路が東寄りだったために西日本に関しては鉄道の計画運休を除けばさほど影響は大きくなかったのですが、それでもこの時間になると時折強い風が吹きつけるようになってきました。

 2日という短い旅ながらもちょっと胃袋に無理をさせてしまったため、夕食は自宅近くの丸亀製麺にて軽めに済ませることに。あと一日ずれれば旅行中止の可能性もあったために(実際、あわら温泉では宿泊施設のキャンセルが相次いだそうです。これから越前ガニのシーズンを迎えますが、新幹線車両の大量水没という余波と呼ぶにはあまりにも甚大過ぎる影響までは、よもや誰も想定していなかったはず)、改めて普段の行いの重要さを噛み締めたのでありました。<完>


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