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2019.11.29

延長戦・Osaka Metro終着駅2題

 時刻は午後2時過ぎ。予定どおり住之江公園駅のすぐそばで遅い昼食を摂ったのち(不覚にもハズレを引いてしまったので内容は割愛)、Part1冒頭で述べたように一日乗車券所持ということで延長戦に突入することにします。実は私、大阪市営地下鉄~Osaka Metroの路線は未だに完乗を達成していないのですが、2025年の万博の会場となる夢洲(ゆめしま)への中央線延伸がほぼ確実視されているため、どうせ剥奪されるのならば延伸後でいいや、と、今のところはモチベーションがひとつも湧かない状態です。

 というわけで今回は完乗には直接関係しない手慰みとして、未訪問の終着駅を2か所訪れてみることにしました。まずは谷町線の八尾南(やおみなみ)駅へ。ルートは住之江公園-(四つ橋線)-大国町-(御堂筋線)-天王寺-(谷町線)-八尾南、乗り換え時間込みで45分前後の道のりとなります。



 Osaka Metro8路線(新交通システムの南港ポートタウン線を除く)のうち、まとまった長さの地上区間があるのは御堂筋線と中央線の2路線だけですが、谷町線にも八尾南駅への到着直前にほんの少しだけ地上区間が存在します。今回はこれがお目当て。


 谷町線唯一の地上駅である八尾南駅に到着しました。一つ手前の長原駅までは大阪市内を走ってきましたが、ここだけは八尾市となっています。


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 乗ってきた22系電車。今の時間帯はこちら側の乗り場だけで発着をこなしていますが、7.5分間隔とそこそこの高頻度でありながらクイックターンという感じではなく、一呼吸置いてから折り返していきました。


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 ホーム反対側には最新鋭の30000系が留置中。運転間隔がやや狭まる16時台に出番が来るのでしょうか。


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 駅構内の北側には……


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 八尾車庫が隣接しており、緑木へは休憩スペースとしてしか来ていなかった谷町線の車両がたくさん。ああ、本当に延長戦だ。


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 停止位置の先には8両編成化(現在は6両)に備えたホームの未使用部分が。更に先への路線の延伸計画も存在するのですが、増結・延伸ともに現在のところ具体的な話は全く持ち上がっていません。


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 電車と生駒山地とウロコ雲。山がこれだけ近いというのはOsaka Metroのイメージにそぐわないような気もしますが、当駅より東にはまだ長田駅(中央線)および門真南駅(長堀鶴見緑地線)の2駅が存在します。


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 エスカレーターでコンコース階へ上がると、ワイドな窓からは駅前広場が。外光がこれだけふんだんに採り入れられた駅というのもまたOsaka Metroでは特異です。


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 その駅前広場に出て、駅舎の写真を一枚。終着駅といってもピンからキリまでありますが、こちらに関しては意外性込みで思わず平伏したくなるほどの堂々たる風格です。八尾空港(定期旅客便の発着はなし)のすぐ西側に位置するので、頭上を頻繁に小型機が飛んでいきます。


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 n時間に一本のローカル線ならばともかく、こちらでは折り返しの時間は自由。せっかくやって来たからには何かこの地に爪痕を残しておきたいということで、イートインコーナーのある駅前のコンビニでホットコーヒーを飲んでいくことに。疲れているせいかやけに美味い……いや、実際に税込100円という値段にしてはレベル高いのですけれど。こんな些細な事でもちょっとした旅人気分を味わえるのですから不思議なものですね。もう二度と訪れる機会もないのだろうなという感傷もプラスして。


 コーヒーブレイクを終えて、駅に戻ります。谷町線の天王寺ー八尾南間が延伸開業したのは1980(昭和55)年ですが、その延伸工事中の1974年、この一帯の工事現場より縄文晩期から室町時代にかけての大規模な複合遺跡が発見され、コンコースには下の写真のように発掘された出土品を模ったレリーフが飾られています。


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 今度は千日前線の南巽(みなみたつみ)駅へ。ルートは八尾南-(谷町線)-谷町九丁目-(千日前線)-南巽、都心部を経由して大回りするためにこちらも40分強というなかなかの長旅です。4駅目の平野で降りて宮脇俊三ばりにタクシーを捕まえれば平野~南巽間は5分程度の距離のようですが、これはあくまで仮定の話。そもそも八尾南と南巽を行き来する人がそう居るとは思えないですし。

 千日前線は約半分の区間で近鉄~阪神の路線と並行しており、車両もリニア地下鉄以外の大型車を用いる路線では最短の4両編成ですが、閑散路線というわけではなく今里筋線と連絡する今里までは昼間でも立ち客が出るほどの賑わいぶり。頻発運転とメトロ他路線との有機的な結びつきは、ターミナルで完結する私鉄にはない強みです。同様の理由で上述した谷町線の八尾南延伸時には、途中まで並行する近鉄南大阪線の近距離客をごっそり奪ったのだとか。


 終着駅らしい貫禄に満ち満ちていた八尾南駅とは対照的に、南巽駅はミニマルでごく一般的な地下駅。千日前線は大型車を用いる路線では唯一のワンマン運転を実施しており(全駅にホームドア装備)、ひとまずは合理化も行き着いたという感があります。今年のフェスティバルには緑木検車場担当の5路線のうち千日前線の車両だけ姿を見せていなかった(はず)ので、こちらも延長戦の意義アリです。


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 ホーム上でのトンボ帰りではなくとりあえず地上には出ておきたいのですが、出入口は構内の南北両端にあって改札口はその中間という配置のため、どちらへ出るにもやや歩かなくてはならないのが困りもの。どうせ地上に上がるのならばここでも爪痕を……ということで、こちら↓の史蹟案内図で一番近かった巽神社へ立ち寄ることにしました。


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 最寄りの3番出口。時刻は早くも午後5時前、この時季なのでもう日没です。


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 千日前線の直上を走る大阪内環状線(国道479号)の南方向を望んで。谷町線の平野駅へはこの道に沿って車で5分、徒歩でも40分弱。両駅を結ぶ大阪シティバスのバス路線もありますが、原則毎時1本のうえにルートは遠回りです。


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 案内表示に従い……


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 すぐに巽神社に到着。史実かどうかも疑わしいほどの大昔の天皇が主祭神なのだとか。1981(昭和56)年の地下鉄開業前はこの神社がバス停の名前になっていたくらいなので、昔も今もこの地区のランドマーク的存在なのでしょう。


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 駅構内へ帰ります。メトロ各駅でよく見かける「きょうは何の日」ボード(下1枚目)と、ほぼ無人だったので特に意味もなくスナップした千日前線車両の車内(2・3・4枚目)。


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 時間があればこのあと千日前線のもう一方の終着駅である野田阪神駅にでも、と考えていたのですが、訳あって午後6時台には自宅へ戻っておきたいため、ここでタイムアップ。なんば経由で梅田へ戻ることにします。ということで、身近すぎるが故に灯台下暗しのOsaka Metroを改めて探究する一日のお話でございました。

今日の歩数カウント:16,419歩


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