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2021.03.15

和泉市久保惣記念美術館、ほか雑記編

 和泉中央駅には2004年4月、泉北高速線の完乗のために一度降り立っており、今日は17年ぶりの再訪となります。前回はいまは無き『スルッとKANSAI 3dayチケット』利用だったので躊躇なくトンボ返りが出来たのですが、今回はマジメに(?)安くはない普通運賃を払って来ていることもあり、駅近くのスポットに立ち寄ってから帰ることに。それほどメジャーな場所ではないので、この機会にここで皆様にご紹介しておくことにします。


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▲和泉中央駅・改札前


 和泉中央駅駅舎と、バスターミナルになっている駅前広場。泉北高速線の駅では新参ながらも早四半世紀、というわけで、駅前広場は現在改修工事中でした。


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 目を惹くのが人工地盤である駅前広場の真下を阪和自動車道が通過しているという、一寸珍しい構造。この道は一昨年白浜へ行った時にクルマで走ったので、17年ぶりではなく2年ぶりとも言えてしまうのかしら。


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 駅前や周辺のロードサイドは各種商業施設の集積地。同じ「いずみちゅうおう」仲間である仙台の泉中央駅の規模には及ばないものの、堺市内を除いた泉州エリアでは最大の拠点駅となっています。


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 時刻は午前11時過ぎ。目的地へ向かう前に、少し早めの昼食を摂っておくことにします。これといって食べたいモノも無かったので、手っ取り早く何年ぶりかの吉野家に入ってみたのですが。……エエェェ…… 値段相応にしても、こんなにクオリティ低かったっけ? 故・石田徹也氏作の『燃料補給のような食事』を思い出してしまいましたが、本当にただ空腹を満たすだけの存在に成り下がってしまったのか…… ま、今後の生活様式からして外食産業との接点もこれまで以上に少なくなるわけなので、爽やかにさようならを告げておきましょうか。COVID-19様様やぁね。


 スパッと気持ちを切り替えて、いざ和泉市久保惣記念美術館(→公式サイト)へ。公式サイトのアクセス案内に従ってバスターミナルの乗り場にのんべんだらりと来たのですが、時刻表によると土曜日のこの時間は1時間に2本ペース、しかも微妙に不等間隔と、運転頻度を完全に見誤っていました。あと10分ほど待てば次のバスが到着するというタイミングだったのは幸運でしたが。


 南海バス春木川線342・若樫行きで、下車バス停の「美術館前」までは10分弱。バスは整然とした区画の新興エリアからは少し外れた、旧市街地を抜ける狭隘な道を進んでいきます。大型車同士の離合は難易度が高いのですが、カーブの陰から同じ大型路線バスがヌッと顔を出してギリギリすれ違い──と、狭隘路線ファンが喜びそうなエキサイティングなバスライドを楽しませていただきました。


 到着。公共交通でのアクセスは意外に不便だと感じましたが、車で訪れる来館者が大勢のようで無料の駐車場も用意されていました。阪和道の岸和田和泉インターからも至近なので、広域アクセスも良好。


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 館名になっている久保惣は、泉州地域の地場産業である繊維工業の嘗ての代表的な企業。いまは豊田自動織機つながりでトヨタ系のカーディーラーへと業種転換しているそうですが、1982(昭和57)年の開館以来、創業者一族や久保グループ関係者・篤志家の手により所蔵品や施設の拡充が順次進められて現在の姿となっています(※美術館自体は私立ではなく和泉市立)。東洋美術をメインとする久保惣コレクションの展示品は平常陳列と常設展/特別陳列に分けられ、下の画像は訪問時に開催されていた常設展、「物語の中へ―源氏と伊勢―」の概要です。常設展開催中の入館料金は一般500円。


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 展示品は残念ながら撮影ができないのですが、敷地内の建物や庭園もまた見どころなので、ここではそれらの写真を貼っていくことに。こちらはエントランスおよび平常陳列(中国の工芸品と西洋近代美術)のある新館です。モネ・ルノワール・ゴッホ・シャガール・ピカソ・ロダンといったラインナップの向かい側には、歌川国芳による二十四孝をモチーフにした浮世絵版画の連作が展示されていました。この人の仕事はホンマに手広い。久保惣記念美術館は豊富な浮世絵コレクションを擁することでも知られているのだそうです。


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 当美術館の敷地は久保家の旧本宅跡地ということで、さすがに広大。本館へ向かう通路の途中には、土蔵を改装?した市民ギャラリーや120名収容の音楽ホールもあります。なお、露天の通路ですが貸し傘も用意されていました。


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 常設展のある本館。各展示室はCOVID-19対策で同時に入室できる人数が制限されていましたが、この日のこの時間はオーバーする懸念はまるで不要なくらいの来館者数でした。膨大な久保惣コレクションゆえに頻繁に展示替えが実施されるため、休館期間も年間を通じて多め。来館の際には必ず公式サイトから開館日カレンダーのチェックをお願いします。


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 更に先には国の登録有形文化財に選定されている茶室があるのですが、現在は耐震等調査のために公開を中止しているとのことです。


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 新館には庭園を眺めながらお茶を楽しめるティールームもあるのですが、こちらもCOVID-19対策で営業休止中。ぜんぶ観尽くしたとは言えないものの空いていて期待通りに静かで居心地がよく、たっぷり2時間の滞在となりました。泉州地域には他にも小林美術館堺 アルフォンス・ミュシャ館といった個性的なアートスポットがあるので時間と体力が許せばハシゴするのも一興なのですが、今日のところはコロナちゃんの機嫌を損ねないようにこのまま帰路に就くことにします。


 和泉中央駅へ戻るバスもまた本数少なめですが、バス停横のファミマでドリンクを物色&イートインスペースで休憩しているうちにすぐ到着時刻となりました。往路とは別の新興住宅街を通るルートを辿り、ちょっとだけですが余計に時間も掛かって和泉中央駅へ。運賃は往復ともに170円でした。


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 時刻は15時。夕方上りの泉北ライナーの一番列車は16時02分発とまだ1時間もあるので、復路は梅田への最安ルートである中百舌鳥乗り換えの御堂筋線経由を使うことにします。先発列車は15時07分発の区間急行難波行きですが、こちらは中百舌鳥は通過。高野線系統の優等列車もそうなのですが、時間短縮が目的ではないんですよねぇ、コレ。もし京成船橋や山陽明石に優等を停めないとなると大紛糾が起こりそうですが、こちらは長年このいぢわるダイヤで推移しております。


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 乗車したのはこちらの15時14分発、各駅停車中百舌鳥行き(8両)。御堂筋線の駅共々、電車の行先になっているにも拘わらず厄介な難読駅なのですが、御堂筋線は駅名ごと平仮名で「なかもず」と表記するのに対し、泉北高速鉄道の電車の方向幕は「中もず」というブレンド表記となっていました。というかまた違う顔だ。自社保有の車両だけで5形式(泉北ライナー用の12000系を含む)、そこに南海電鉄からまた様々な形式が乗り入れてくるという、多士済々の14.3kmです。


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 出発。途中4駅で乗客を集めながら泉北高速線を北進します。先発が各停ならば天下茶屋以遠へは次の区間急行が先着となるので綺麗に遠近分離が出来ている形ですが、線内完結の列車に8連は過剰かと思いきや意外と乗っていたので驚きました。


 中百舌鳥では各停難波行き(堺東まで先着)に接続しますが、やはり大半の流れは御堂筋線の駅へと向かいます。難波駅での乗り換えと比べて利便性自体にそう大きな差はないのですが、和泉中央⇔梅田の普通運賃同士の比較だと南海線経由が800(=330+340-100+230)円なのに対してこちらは660(=330+330)円。ただ、これでも泉北高速線の完全民営化後に南海⇔泉北高速間の乗り継ぎ割引が20円から100円に拡大されて差が縮まった結果であり、以前は難波が出発地・到着地でようやくトントンという感じだったようです。まぁこれではなりふり構わんだろうな、という。


 そのコスト面での絶対的なアドバンテージに対する泣き所が徹頭徹尾車窓が真っ暗闇ということなのですが、これが来れば眺望ぶんはイーブン近くにまで持ち込めるかな?という大当たり車両を最後にご紹介しておきます。


 北大阪急行9000形、愛称は「POLESTAR II」。この形式、写真で初めて見た時にはよくあるステンレス車だしフロントマスクはデコッパチだし、と今ひとつデザインが気に入らなかったのですが、実車を目にしてみて印象が180度転換した車両でした。角ばった前面形状に代表されるような、北急の親会社である阪急電鉄の車両にはないソリッドな感じがとても新鮮だったんですよね。久しぶりになかもず駅に来たらいつの間にやらホームドアが設置されていて写真が撮りにくくなっていたため、以下の写真は2019年5月に撮影したものです。というわけで前面に2014年のデビューから5周年を迎えたことを記念するヘッドマークが付いています。


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 初代POLESTARの8000形より阪急の車両と共通点の多い内装が採用されていますが、こちらの9000形は亜流っぽさがゼロどころか本家の新型車両である9000/1000/1300系よりもシートの座り心地は上回っているのではないかとさえ思っています。今回の乗り換えのタイミングでは先発便がOsaka Metro30000系で9000形は次発便だったのですが、30000系は最新型のわりにパッとしない車両ということもあり、即断で先発列車を見送りました。どうせ4分しか違わないですし。


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 その千里中央行きの電車で一路梅田へ。なかもずは平仮名表記なのでまだいいのですが、近く半世紀ぶりに千里中央に代わって新たな北の終着駅となる「箕面萱野(みのおかやの)」もまた難読駅ということで、地下鉄界のドンにあるまじきユーザーアンフレンドリーぶりです。それにしても泉「北」高速車から(へ)の乗り継ぎ相手が「北」大阪急行車というのは、逃げ水を追うようというか無限ループに嵌まったようというか。なかもず→梅田の34分、そして大阪梅田→雲雀丘花屋敷の23分と、まさに阪急から阪急への快適な乗り継ぎでした。


 昨年の6月に引き続いてまたしても緊急事態ナンチャラが解除された直後の週末に(意図せず)出てきてしまい、午後4時過ぎの梅田はかなりの人出。とはいえ単に出掛けたいから出掛けているという「健全」な人が大多数なのでしょうけれども(そうであって欲しい)。終わっとるたるくさいオオサカシティ──まあナゴヤも大概ですが──に長居は無用なので、ホワイトデーのお返しを買うために最低限の時間でルクアへ立ち寄ったのち、すぐに阪急で脱出です。それではまた次回。

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