和束の茶畑ウォーク その1【和束高橋BS~石寺の茶畑】
前エントリーにてぼそっと予告しましたが、宇治茶の産地の一つとして「日本で最も美しい村」連合にも参加している京都府和束町(わづかちょう)の茶畑を徒歩で散策してきましたので、今回はそのレポートです。訪れたのは今年3月下旬。実はこの時期にも割と重要な意味があるのですが、その訳はまた後ほど。
和束町へ向かうには本数が豊富とは言えないバスに乗り継ぐ必要があるため、鉄道で直接アクセスできる場所と比べればハードルが一段上がるのですが、その乗り換え駅の加茂までは大阪(・奈良)から直通の快速電車があるのでこの点は便利。私に関してはその1駅手前の木津まで最寄り駅からの直通電車(川西池田6時41分発、JR宝塚線~JR東西線~学研都市線直通快速)が利用できるのでそちらのルートを選びました。ゴチャゴチャしている大阪駅での乗り換えが煩わしいですからね、但し207・321系なので1.5~2Hトイレなしなのは要計算ということで。なお、学研都市線同志社前―木津間と大和路線木津―加茂間は閑散時間帯に60分間隔への減便が実施された区間なのですが(前者は今春、後者は昨秋のダイヤ変更にて)、バス区間も通しで前もって乗換案内で検索してくるぶんには特に不便は感じませんね。にしても2021-22年になって汽車の時代へ逆戻りとは……
8時34分に加茂駅到着。ここから先の関西本線加茂―亀山間も播但線寺前―和田山間と同様に、今年4月にJR西日本によって維持困難路線に挙げられた区間となります。輸送密度は1,090人/日と播但線の1,222人/日よりちょっと少ない程度ながらも、特急料金の収入がないだけ収支は更に悪くなっています。
奈良交通66系統・和束町小杉行きのバスに乗り換え。以前はJRバス近城線として信楽方面まで運行されていましたが、2002年に奈良交通へ移管のうえ運行区間も短縮されました。この8時39分発の便を逃してしまうと次は2時間後の10時41分発となってしまうので、こうして結構な早起きを強いられた次第。基本的には毎時1本ペースで走っているのですが、何故かこの時間帯だけ間引かれておりまして。
乗車時間わずか8分、和束高橋バス停で下車。運賃は300円です。奈良交通のバス停の停留所名表示はだいだい色が地色なのですが、こちらは緑地かつ和束町のマスコットキャラクター「茶茶ちゃん」付きの特別仕様となっていました。
町に入るか入らないかの頃からもう県道沿いに茶畑が広がっており、バス停の周囲もこのような風景。朝早くで山の空気も澄み切っています。
こちらの和束町、それこそ10代の頃からずっと散策してみたいと考えていたのですが、茶畑なんてどうやって歩いたら上手く周れるのか皆目見当がつかずに放置したままになっていました。この1週間ほど前に宇治を訪れる機会があり、ふと和束のことを思い出して調べてみたところ、和束町活性化センター制作のウォーキングマップの存在を発見。そうそう、こんなのが欲しかった!! 現地の観光案内所でも配布しているようですが、今回は観光拠点から離れたエリアから散策を開始するため、PDFファイルをコンビニでA3カラー印刷して持参しました。クルマだと始終点が駐車場所に固定されてしまう一方、公共交通ならば時間の制約と引き換えにコース選定の自由度が高まるのがメリット。今回はこちらのウォーキングマップで紹介されている3つのコースを組み合わせて、更に独自のアレンジを加えた──道を間違えたとも云ふ──ルートを辿ってみました。
エバーグリーンの美しい景観を求めて早速斜面を登りはじめます……が、初っ端から飛ばしてきはるので撮影のために度々立ち止まり、平均速度はいきなり牛歩未満。最終的に撮影画像は約340枚にも及んだので今回は全行程で5時間を要したものの、歩くだけならばこれよりも大幅に短縮できるはずです。
さて、初回でもう山場を迎えてしまいますが、こちらが和束のシンボル的景観となっている「石寺の茶畑」。これが京都か美瑛じゃないか…なんてフレーズ(※コレのパロディ)も浮かんでしまいますが、この日は雲が多かった代わりにその流れる雲が茶畑に陰影を投げかけてくれ、一瞬一瞬で微妙に変化する風景を楽しむことができました。お誂え向きにこのビューポイントにはカフェが設けられているのですが、開店までまだ1時間近くあるので今回はスルーしておきます。
【追記】こちらの「dan dan cafë」へは、翌年の和束再訪時に立ち寄りました(→リンク)。
次回へ続きます。
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