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2022.07.27

22/07/04 (10)熊本電鉄【藤崎宮前→北熊本→上熊本】

 通町筋電停にて下車後、前回は通らなかった上通(かみとおり)商店街のアーケードを北上していきます。


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 400m弱進むとアーケードが消えて再び折り畳み傘を広げざるを得なくなったのですが、こちらは嘗ては片側アーケードだったものを撤去して敢えてオープンモール化したとの話(→参考ページへ)。『上通並木坂』と称するこの通り、電線地中化や街路樹の植樹・舗装の石畳化などが実施されて現在の姿になったのは33年も前になる1989年とのことで、当時としては極めて先進的な考えの基で再開発が行われたのには感服です。


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 上通商店街の南端からは信号待ちも含めてたっぷり10分掛かってはしまいましたが、目的地の藤崎宮前(ふじさきぐうまえ)駅に到着です。下の写真は駅ビル入口にあるただの案内サインで……


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 駅施設はちょっと奥まったところに構えています。有人駅ではあるものの現在の時間帯は改札業務は実施されておらず、ICカード利用者はプラットホーム上にある入場用のカードリーダーにタッチして、ICカード非使用の場合や私のようなフリーきっぷ利用者はラッチで整理券を受け取って電車に乗車します。


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 雨音が響くプラットホーム。手持ちのフリーきっぷの有効区間は5駅先の堀川駅までとなっていますが、予定ではそこまで乗るつもりが時刻が18時を回ってしまったため、今回は2駅先の北熊本で電車を乗り換えて上熊本へ、という短縮プランに変更しました。夕ラッシュ時のために原則として30分間隔のところが15分間隔で運転されているのですが、どのみち乗り継ぎ先の北熊本―上熊本間が終日30分間隔のため、タイミングによっては昼間と同様に待たされることになります。今回は幸いにも直近の電車が上熊本行きへの接続便でした。


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 発車予定時刻の1分前にようやく電車が入線。熊本電鉄の車両といえば6年前に引退した元東急旧5000系「青ガエル」や、2022年7月現在は2編成4両のみが残る元都営三田線6000形の印象が強いのですが、入ってきたのは2019年に営業運転を開始した同社の“最新鋭”車両、元東京メトロ日比谷線03系の「03形」でした。なお、乗車するのは2020年に追加投入された編成。翌年には更に1編成が加わって3編成6両体制となっています。


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 やはり若干遅延気味ということで、降車及び乗車を終えたら慌ただしく発車。東京のお古と言えども製造年は1994年と車齢は未だ30年にも達しておらず、仮に関西ならばまだまだ余裕で使われているはず。先日Osaka Metro御堂筋線10A系の最後の編成が運用を離脱しましたが、1989年製ならば関西の地下鉄ではこれでも引退は早い部類ですからね。というわけで、インテリアは一見して地方私鉄の車両とは思えないほどに垢抜けています。


 上述の通り、この車両に乗車するのは藤崎宮前-黒髪町-北熊本の2駅間のみ。2.3kmを6分(表定速度23.0km/h)と水準としてはLRT並みというそこそこのスピードですが、路面電車と較べたならばこれでも熊本高速度交通ほにゃららです。実際に過去には熊本市電と線路を接続してのLRT化という梃入れ策も計画されていたのですが、それはともかくとして肝心の車窓の方はというとラッシュアワー故の人いきれと空気自体の湿度のために側窓が曇ってしまい、熊本電鉄のハイライトである藤崎宮前~黒髪町間の併用軌道を含めて外がろくに見えないという結果に。乗車記録としては市街地以外を夜間に通った時と同じく、乗車済みとして扱うも再乗車を努力義務に、としておくことにします。やっぱりまた日を改めて終点の御代志(みよし)まで乗りに来いということなのか…… なお乗り心地については決して褒められるレベルではなく、スピードは遅いのにユッサユッサと左右に揺れるうえ、偶にガンッと突き上げるようなショックまで。何だか新興国や発展途上国のローカル線みたい……とぼんやり思うだけで済むのならばまだしも、実際に2017年と2019年には脱線事故を起こしてしまっているので。タイ国鉄かよと。


 北熊本では同一ホームかつ待ち時間なしで上熊本行きへ接続。ホームは変わりますが御代志方面からも同様に接続し、こうして3本の電車が並びます。上熊本行きの車両は2016年に投入された元東京メトロ銀座線01系の「01形」第2編成。2015年に先行投入された第1編成とともに、現在はくまモンのラッピングが施されています。さすがに窓の曇りにはもう懲り懲りなので、午前中の西鉄特急とほぼ同じ理由で先頭にてかぶりつきです。


 こちらは3.4km5駅を9分の道のり。出発してまもなく坪井川遊水地の開けた景色になりますが、川を渡ると起伏のある地形へ。途中には短いトンネルやホームが1両分の長さしかない駅も存在し、都心からの距離に反して随分遠くまで来たかのような錯覚をおぼえます。先の元日比谷線03系と違って熊本電鉄への譲渡後は「ほぼ地下→地上」「第三軌条集電→架線集電」「標準軌→狭軌」と走行環境が大きく変化しているので、ただこうして走っているだけでも不思議な感じが。


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 18時43分、2分遅れで上熊本到着。貨物輸送を行っていた時代には国鉄と線路が連結されていたものの、それも遠い過去となった現在は片面ホームが一本あるだけの簡素な造りの無人駅です。交換設備なしの機織り運転のため、片道9分を要するとあっては藤崎宮前-北熊本-御代志系統に合わせての15分間隔運転は不可能。鶏が先か卵が先かの話かもしれませんが、この運転頻度でもラッシュ輸送には対応できている模様です。なお、藤崎宮前からの運賃は地方私鉄にしては意外とお安い280円。


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 JR鹿児島本線・熊本電鉄・熊本市電の3社線が発着する上熊本駅。九州新幹線全通までは主要駅停車タイプの特急(<有明>および<リレーつばめ>の一部)の標準停車駅という位置付けでした。JR駅の高架化と併せて駅ナカ施設も開業しており、確かに熊本市のサブターミナルらしい風格が感じられます。


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 こうして移動を続けているうちに雨もほぼ上がり、あとは市電の残りの区間を乗り潰しつつ、ホテルへ戻るとしましょうか。(1日目最終回へ続きます)

(2022.07.04)

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