22/07/04 (8)416年目の熊本城で(後編)
最上階の6階はお待ちかねの展望フロア。ここからの眺望もまた被災以来5年ぶりの復活となります。


東方向には阿蘇の外輪山が遠望でき、山肌が広大な草原になっているのが分かります。こんな天気ですが、視界の方は意外と良好。

本丸御殿を見下ろして。

西の二の丸広場方向。中央右の宇土櫓については秋頃から解体・復旧工事に入るとのことで(熊本城公式ツイートへリンク;工期は10年を予定)、天守閣と宇土櫓が揃い踏みの“ありふれた”風景もこの夏で一旦見納めです。

軒先の瓦には「慶長四(1599)年八月吉日」の銘があります。因みにこういった形状の瓦のことを滴水瓦と呼び、朝鮮由来ということでこのように朝鮮出兵を経験した武将が築いた城に採用されたそうで。

熊本駅エリア(左上)と、夜景スポットとして知られているらしい花岡山(右上)方面。中央右、奉行所跡地の「奉行丸」には復旧ヘ向けて石垣の石が整然と並べられていました。

最後に小天守を見下ろして。

地上へ戻ってきたら、すぐに売店で購入したスポーツドリンクをがぶ飲み。体調もひとまずは元通りになったので、無理は控えながら散策を続けることにします。下の写真左側の木は、築城当時城内に多数植えられて城の雅称の由来になった銀杏のひとつである「大銀杏」。といってもこちらは西南戦争の際に一度焼失してしまったのですが、焼け残った根元から再生して現在の大木にまで生長したとの話です。

特別公開エリアの北ルートを辿って北口へ。こちら側には南ルートの空中回廊のようなアトラクションらしさは無く、スロープでストレートに下っていくだけです。










北口から退園したところでいよいよ雨がポツポツと。とはいえこの曇天模様からして今まで持ってくれただけでもラッキーな位です。スタッフのおじさんにはホテルへの早めの帰還を勧められましたが、生憎そういう訳にはいかないもので。折り畳み傘を広げるも本格的な雨へはまだ移行せずちょっと降っては止みと、まだ幸運の効果は切れてはいない様子です。上述したように天守閣と宇土櫓が並ぶシーンとは10年後までお別れなので、おじさんの勧告を無視しつつ(笑)加藤神社まで往復して写真に収めておきました。大天守&小天守も前回は逆光で派手なフレアが出て失敗してしまいましたが、今回は曇り空が背景ながらも一応成功。




ふたたび城彩苑と行幸橋を経由し、坪井川とそれに沿って築かれた全長242mの「長塀」(下2枚目の写真)を左手に眺めながら市電の熊本城・市役所前電停へ向かいます。この時点で時刻は午後4時45分ともう夕方になってしまいましたが、天守閣訪問という宿願も果たせたことですし2時間を割いた価値は十二分にありました。流石は天下の名城、この限られた範囲ですら2時間を要してしまうのですから、熊本地震前ならばどれだけ見応えのあったことか。


というわけでここまでのミッションはつつがなくコンプリートし、ここから九州を離れるまではこの後の情勢によっては再々々々……度難しくなりそうな鉄分補給に専心です。尤も“難しくなる”というのも、洋の東西を問わず一定の知的水準に達する者こその板挟みではあるのですが。
(2022.07.04)
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