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2022.08.03

22/07/05 (3)福北ゆたか線・その1【博多→篠栗】

 博多駅到着後、まずは荷物をコインロッカーに預けて身軽になります。6年前の福岡訪問では筑紫口のロッカーを使ったのですが、筑紫口は別名新幹線口とも呼ばれているように新幹線から降りてくるとこちら側へ出てくるようになっているため、今回も全く同じ場所にあるロッカーを利用することになりました。こちらもそうですが最近は交通系ICカードが支払い手段及び鍵の代わりになるロッカーが増えてきたので、段々と“コイン”ロッカーという名称も不整合に(“網”棚みたいなものですね)。当然、どこぞの外国のロッカーのようにクレカオンリーという意地悪なことはなく、現金での支払いもOKです。


 福岡では地下鉄七隈線に一度試乗してみたかったこともあり、そのついでに福岡市地下鉄全線を乗り潰す予定になっているのですが、そのプランB本体の前に福北ゆたか線(ふくほくゆたかせん)を経由するJR在来線プチトリップをこなすことに。前者は福岡で足止めを食らったケースを想定した台風の影響を極力受けない乗り鉄プランという意図が込められているのですが、今回のように九州の他のエリアから流れ着いたケースまでは考えていなかったため、こちら側は基本的に平常運転となればプランAの終盤のみながらも取り返せるな、という閃きで急遽追加が決まったというわけです。因みに「取り返す」というのには、乗車体験だけでなく金銭的な意味も含んでおります。今回の旅ではJR九州の路線には未だ正規運賃・料金でしか乗っていないものですから。我ながらなんちゅう動機だ(苦笑)。なお、4・5月ならば「みんなの九州きっぷ」という北部九州または全九州が新幹線・特急列車を含めて乗り放題になるパスが発売されていたものの、こちらは利用日が連続する土日祝日の2日間に限定されており、今回のように月・火曜という日程では利用不可。尤も、この情勢下で曜日限定且つ2ヶ月間のみとか『密』を煽ってどうするんだ?と呆れずにはいられないような設定なので、どちらにしても使わずじまいだったとは思いますが。
#「みんなやってるから」ならば衆愚の行動原理そのままですし、「気をつけているから大丈夫→大丈夫だった」ならばこれもまた生存者バイアス・正常性バイアスの一種でしかないわけなので。「経済を回してる」? 殴るよ??


 ルートは福北ゆたか線で折尾に出て、そのまま鹿児島本線で帰ってくるという単純なもの。福岡近郊区間内ということで紙のきっぷも使えるため、ICカードのように途中で改札外へ出る必要はありません。博多―吉塚間を往復することになるので吉塚の一駅先である柚須(ゆす)までの往復乗車券を購入、値段は往復で420円。往路はストレートに博多-吉塚-柚須、復路は柚須-直方-折尾-吉塚-博多という風に使用します。なお、行先は柚須のほかに箱崎でも成立し、大回り区間が往復で入れ替わるだけで運賃も同額なのですが、何となく字面と響きの良い駅名を選びました。昔の歌謡曲に「読む気もないのに本を買い/飲む気もないのに酒を買い」というフレーズがありますが、こちらは行く気もない駅への切符を買い、といった所。あくまで表面上は、ですけれど。


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 これは余談ながら、きっぷを購入した自動券売機のUIにはイライラ。往復乗車券はその性質上〇〇円区間ではなく単駅指定となるわけで、必然的に選択肢の数が膨大になるために「駅の頭文字(仮名)を五十音表から選択」または「運賃の安い順or高い順に並べる」というサーチ・ソートが必須となる所を、こちらの券売機は「駅名を順不同に並べる」という最悪の暴挙に出ておりまして。いや、もし何か見落としていたというのならば謝りますが、それはそれで直感的とは呼べませんし。こういった部分もその会社がユーザーフレンドリーか否かを推し量るバロメーターの一つであるはずなのですが…… むーん。


 前置きが長くなり恐縮ですが、ここからは実践編。9時25分に到着したので59分発の快速直方(のおがた)行きに乗るつもりでしたが、きびきび動いたせいで一本早い39分発の普通直方行きに間に合いました。直方から先は同じ列車になるのですが、各駅停車ならば“ひだま”・つばめと同様に途中駅を観察する機会が増えるという利点がありますのでね。


 福北ゆたか線の出発ホームは、在来線ホームで最も東側に位置する行き止まり式の8番のりば。本数の多い時間帯を除いては原則としてこののりばのみを発着します。割とギリギリの時間にホームへ上がったつもりでしたが、電車の入線は発車2分前とそれに輪をかけてギリギリでした。実際には列車の接続待ちでやや出発が遅れましたが。


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 充当されていた車両は817系。博多方2両が1600番台、黒崎方4両(2両×2編成)が2000番台の6連が組まれています。福北ゆたか線は転換クロスシート車の割合が高くて安心──の筈だったのですが、こちらの形式、昨年から順次ロングシート化と補助席の撤去が進行しているそうで(※落成当初からロングシートの2000・3000番台を除く)、こちらの編成も御覧の通りとなっていました。座席は転クロ時代のものをそのまま流用しているために一見するとL/Cカーのようにも思えますが、どうかそんな望みは捨て去って下さい(トホホ…)。なお、編成番号も改造に際してV1101(1100番台)からV1601(1600番台)へ変更されています。


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 陣取ったのはV1601編成、黒崎方の車両の端に4脚8名ぶんだけ残されていた転換クロスシート区画。6両も繋いでいながら転クロに座れるのは8人だけとは、ここも砂漠になっちまったもんだ……(※初乗りです) しかも壁際の席は転換不可な上、設置スペースの制約のために背もたれがほぼ垂直に立っており、着座姿勢としてはボックスシートの正にそれ。何せ窓割りが下の写真の通りなので、眺望優先のためにここを選ばざるを得ませんでしたが…。シート自体は木の面積が広い見た目に反してそれなりに柔軟性のあるレザー張りのクッションが体重の殆どを受け止めてくれ、枕も一般型車両では他に類を見ないふかふかとしたものなので、長所と短所がチグハグのなかなかにカオスな座り心地という第一印象でした。ちなみにシートピッチはこれまた設置スペースの制約のために他の“元”区画の900mmから860mmへ短縮されているそうで、道理で飛行機のエコノミークラスのような感覚のはずだと。


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 朝上りのラッシュ輸送に対応した長編成も下り方向では完全に余剰で、ガラガラの状態にて出発。それでもテツだけでなく一般客にとってもクロスシート志向は高いようで、4脚中3脚が一人客で埋まりました。前の席には若い女の子が座りましたが、コンサバでもアバンギャルドでも況してやオタク系統でもない、「特異」としか表し様のない服装センス。後ほど空いた席へ移動していく際にガムの包み紙を窓框に残したままだったので、この時点で(中洲の風俗嬢の勤務帰りかな?)と推測も偏見交じりになっていたのですが、移った先の席でも窓框に鏡を置いてメイク直しに御執心の様子。気を遣うべきはそこではないのではないかな、頭からつま先まで。尤も、斯様な行動様式を含めてこれぞ江南スタイルならぬ筑豊スタイル!なのかもしれませんね(偏見の上塗り)。


 次の吉塚までは学園都市線(札沼線)の札幌~桑園間と同様に鹿児島本線の線路に腹付けされた福北ゆたか線専用の単線線路を往き、その先でいよいよ我が道へと踏み出していくことに。なお、福北ゆたか線というのは複数線区を跨ぐ運転系統名で、内訳は①鹿児島本線(博多~吉塚/折尾~黒崎)、②篠栗線(吉塚~桂川)、③筑豊本線(桂川~折尾)の3路線4区間で構成されています。


 青空すら見える吉塚~柚須間の車窓。ここで気になるアイレーさんの動静をスマホでチェックしてみたところ、つい先ほど午前9時頃に温帯低気圧に変わったとか。これで早くもルーティーンから解放された一方で、必ずしも今日中に帰る必要はないので福岡でもう一泊というのも悪くなかったな、宿泊費の負担はないし、と、ガッカリしている自分もいたりします。


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 そして篠栗線内へ入った途端、22年前の非電化時代にチョイ乗りで通った当時の記憶そのままの激しい揺れが始まりました。車両が軽量になり速度も幾分か上がっているだけ寧ろ揺れは悪化しているはず、と確信に近いほどに。車両に至っては国鉄70'sのレジェンドたるキハ66・67系からの置換なので、こちらはもう間違いなくランクダウンでしょう。


 何気に難読という駅が多い九州のそれの一つ、柚須駅に停車中。ここまでの往路は6分、そして復路は2時間36分(※乗り換え時間を含む)を掛けて博多へ戻ります。キロ程は109.5kmなので2,170円相当(※桂川~折尾間は地方交通線)となりますが、大回り乗車とて一点の曇りもない正規運賃での乗車ですのでね。上述の「取り返す」というのは言葉の綾です。


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 次の原町駅の読みも「はらまち」ではなく「はるまち」。博多からたった3駅進んだだけですっかり郊外然としてしまいましたが、それも五大都市福岡の近郊路線とは俄かに信じ難いほどの酷い乗り心地が込みの感慨なのでしょう、きっと。


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 その次の長者原(ちょうじゃばる)を過ぎれば、車窓はまた一段階カントリー方向へ。この時点で博多を出発してまだ15分強とは。


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 約20分で線名になっている篠栗(ささぐり)に到着。ラッシュ時間帯を中心に当駅始発・終着の列車も多数設定されています。ダイヤがタイト気味に組まれているせいか、長者原での交換待ちの停車時間をカットしても未だ2分ほどの遅れが残っており、この先も長く引き摺ることになりました。


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 文章が長くなってしまったので、続きは次回にて。

(2022.07.05)

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