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2022.11.05

22/10/05 (2)名鉄西尾・蒲郡線 往路【(知立→)新安城→吉良吉田→蒲郡】

 未乗路線である蒲郡線を乗り潰すべく、蒲郡を目指すパートの続き。嘗ては名古屋方面からの直通電車も存在しましたが、現在は必ず吉良吉田(きらよしだ)にて乗り換える形となっています。これも2004年まで、三河海線の末端区間・碧南-吉良吉田間が健在だった頃ならば効率はさておいてルートの選択の余地があったものの、いまは自動的に西尾線経由に。日中は30分間隔で名古屋方面から西尾・吉良吉田へ直通する急行電車が運転されており、今回は7分という短い接続でこちらを利用することが出来ました。


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 高架化(連続立体化)工事中の知立駅。名古屋本線上り(豊橋方面)→同下り(名古屋・岐阜方面)本線→同下り副本線及び三河線の順で高架へ切り替えられる予定になっているものの、現在はまだ全ての線路が地上にある状況です。


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 写真に撮っておらず形式名も不明なのですが、やって来た電車はロングシートのステンレス車両(4両編成)。かぶりつき席は終点までファンっぽい男性が陣取っていたため、往路は横向きに腰掛けての行程となりました。次の新安城でガチャコンガチャコンと転線して西尾線へ入ると、単線線路で三河の田園風景の中を疾走。当然ロングレール化などされてはいないものの線形は全般的に良好で、西尾線内では通過駅よりも停車駅の方が多いとはいえ、スピード感に拍車をかける揺れっぷりを含めてなかなか急行らしい走りを楽しむことが出来ます。


 知立から38分、10時25分に吉良吉田着。また復路編にて何枚か写真を貼りますが、ひとまずここでは乗り換え先の蒲郡線電車(6000系2両編成)へ。吉良吉田-蒲郡間(営業キロ17.6km)は ①都市型ワンマンではない旧来の(=車内での運賃収受を行う)ワンマン方式を採用・②ICカードも使用不可 と、駅集中管理システムが導入された名鉄の他路線とは運転系統だけでなくシステム面でも切り離された区間となっているため、境界となる吉良吉田駅には乗り換え改札口が設置されています。


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 こちらの6000系、新造当時は通勤型にカテゴライズされながらもセミクロスシートだった名残で、パノラマカーに準じた連続窓風の側窓や横引きカーテンが特徴的。この顔からは意外ではありますが、デビュー翌年の1977年には鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞しています。前面は高窓ながらも背筋をピンと伸ばせば座席からでもギリギリ前面展望が楽しめそう…と思ったのですが、ワンマン化改造の際に設置されたらしい機器が置かれており、完全に視界を塞がれていて断念、無念。


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 廃止となった碧南方面を眺めて。こちらは廃止前に乗車済みです。先述の尾西線はともかくとして、この区間の乗車経験は流石に覚えていますね。車窓こそ忘れても大手私鉄ではレアな非電化区間(車両はレールバス)というインパクトがあったので。


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 ここまで乗ってきた銀色電車に見送られ、吉良吉田を出発。次の三河鳥羽までの車窓にはこのような↓畑が広がっています。復路でも何の畑だろう?と気になっていたのですが、帰宅後に調べてみてもよく分からず。加工用のトマト…でも無さそうだし。


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 次駅の三河鳥羽。下の写真は復路での行き違い待ちの最中に吉良吉田方面行きホームへ出て撮影したものです。この車両には運賃箱は設置されているものの整理券発行機や運賃表示器はないのですが、その訳は駅に自動券売機が設置されており、車内で精算を行う必要が「原則として」ないため。当路線はかねてより存廃が取り沙汰されているので、省力化のための設備投資も最低限に抑えられています。事業見直しの対象は西尾線の西尾-吉良吉田間にも及ぶため、存廃や利用促進の文脈に於いては両区間を併せて「西蒲線(にしがません)」という呼称が一般的にも用いられているようです。


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 古今東西、総じて路線の魅力と鉄道事業としての健全さは反比例するもので──それゆえ因果な趣味なわけですが──、蒲郡線では複数箇所でチラ見程度ながらも車窓から三河湾が眺められます。名鉄肝煎りの観光・レジャー事業華やかなりし時代には観光路線として名古屋方面からの優等列車が多数設定されていたそうですが、つい一昔前まで“不思議にも”残っていた吉良吉田以北への直通列車も現在は全廃。2両編成のワンマン電車が終日に亘り毎時2本(大部分の時間帯は30分間隔)運転されるという、ダイヤ面に限っては閑散路線なりに過不足の無い水準を維持している模様です。


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 こどもの国駅にて。児童遊園地『愛知こどもの国』の最寄り駅ではあるものの、東急の同名駅とは似ても似つかぬ寂れたホームでした。


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 チラ見の三河湾をもう一枚。こちらは車窓からだけでなく、帰りに途中下車をおこなって見ていく予定です。ふぅぅ、漸くマトモな旅らしくなってきた。


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 トコトコと海辺の町を巡ってきた電車は、最後の一駅・蒲郡競艇場前-蒲郡間でJR東海道本線とぴったり併走するとともに高架区間へ。らしからぬ感じで高架上を飛ばし、11時01分、終点蒲郡に到着。吉良吉田からの所要時間は丁度30分でした。都市部周縁だけあって閑散路線とは言えそれなりに乗客は居ましたが、然りとて大量・中量輸送機関が必要なほどでは……という、いつもの話です。


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 JR線ホームに停車中の新快速電車を眺めて。言うまでもなく名古屋をはじめとする県内各都市へはJRの方が圧倒的に早く安価で(知立ですら運賃面でも刈谷乗り換えが最適ルート)、対名古屋ならば蒲郡線のほぼ全区間において蒲郡経由の方が早く到達できます。余談ですがこの新快速の車両(車番はクハ312-3022)、背もたれが垂直のボックスシートを装備しているのには思わず目を疑いました。だって新・快・速よ? それはもう「まさかの」を5回くらい繰り返したくなるほどに。313系のJR東海管内全域を股にかけての大胆なシャッフルぶりは噂には聞いていましたが、まさか(6回目)ここまでとは……


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 折り返し時間が10分だったので改札の外には出ず、駅前広場をホーム上から撮ったのが唯一の駅の外の風景となります。昔、駅からも徒歩で行ける『竹島水族館』へ車で来たことはあるのですけれどね。今はごくごく小規模ながらもユニークな企画と展示の独自性で県外からも来館者を集めるまでに盛り返したそうですが、当時は如何にも地方都市にありがちという、只々レトロな水族館でした。というか展示といえばシロナガスクジラの〇ニスと〇ァギナしか覚えていないw。


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 次回は西蒲線復路編です。

(2022.10.05)

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