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2022.11.07

22/10/05 (3)名鉄西尾・蒲郡線 復路【蒲郡→東幡豆→吉良吉田→新安城(→岡崎公園前)】

 11時11分発の電車で吉良吉田方面へ戻りますが、帰りは6駅目、11時26分着の東幡豆(ひがしはず)にて途中下車。ここでやや早めのランチを摂っておくのと、やっぱり三河湾をじっくりと眺めておきたかったので。


 こちらの東幡豆駅、嘗ては周辺エリアの観光拠点で、線内に特急・急行が運転されていた頃には停車駅になっていましたが、現在は他の小駅と変わらぬ無人駅。元々は駅舎があったものの、老朽化のために昨年秋、隣の西幡豆駅のものと一緒に解体されたとのことです(西浦駅の駅舎も同様の理由により、当記事執筆時点で解体中)。


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 海辺へ来たならば魚を食べない手はないので、予め調べておいたこちらの「魚直」へ。駅を出て西側の踏切を渡ればすぐです。


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 エビフライ定食やカレーなどといった定型のメニューもあるのですが、今回はその日仕入れた魚から選ぶという形で。見慣れない魚ならば相談して調理法を選択するつもりでしたが、この日は金目鯛が入荷していたのですんなり煮付けで決まりました。


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 そして到着。ご飯・味噌汁・小鉢・漬物付きの定食でお値段は1,300円(税込)でした。脂はしっかり乗っていながらも、あっさりと上品な味わい。風味は申し分ない一方で産地だからと言って安いわけではなく、サイズももうちょっと大ぶりな方が…と感じたりもしましたが。翌日にコスパ良な海鮮丼を食したのでそれと比べると満足度は相当落ちるものの、ともあれ美味しくは頂けました。


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 店を出たら、12時26分発の電車まで少し海岸を散歩。駅に着いた時には細雨がぱらついていたものの、40分ほど店内にいる間に晴れてきましたね。海岸から見える前島(下4枚目の写真で拡大)と沖島は以前は島内が動物園(前者が「うさぎ島」、後者が「猿が島」)となっていましたが、どちらも1997年に閉園。現在は潮干狩りシーズンに賑わうのみで、普段は観光開発前のように海と島と山がただ在るだけの、そして在るべき姿の静謐な風景が戻ってきているようです。寂れたといってもそれは単なる人間の経済的な都合でしかないわけですからね。


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 反対側の山、正確にはもう少し東(写真では右)方向のようですが、こちらも以前は観光開発が盛んだった三ヶ根山(さんがねさん)。


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 踏切より蒲郡線の線路を眺めて。木枕木、ヒョロヒョロのレール、25km/h制限のかかるスプリングポイントと、さほど遠い過去ではない2005年1月まで特急・急行が走っていたのが意外なくらいにローカル線らしさが満載です。


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 なお、上記の前島は干潮時にはトンボロ(陸繋砂州)が出現して歩いて渡れるのだそうで。今回の途中下車では干潮時刻に掠りもしない時間だったのが残念でしたが、西蒲線乗り歩きの際の立ち寄りスポットとしては最有力候補になりそうです。あとはやっぱり竹島水族館? どうせ売り物にするのならば人工的・人為的なアレコレよりも、このようなありのままの自然景観が一番罪がないわけですし(全くないというわけでない)。因みに今回の見逃しがあまり悔しくはなかったのは、5年前に小豆島・土庄町のトンボロ(通称「エンジェルロード」;下2・3枚目の写真)を体験しているから。


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 プラットホームもまたローカル線らしさ100%。18年前までここにパノラマDXが発着していたのは本当に意外です。なお、駅舎が解体された西幡豆・東幡豆・西浦の各駅では自動券売機が撤去され、代わりにホーム上に乗車駅証明書の発行機を設置。吉良吉田を越えて西尾線内へ乗り継ぐ場合は定期券やフリーきっぷでない限り乗り換え改札口でかならず精算が必要となるせいか(ICカード利用の場合は両方向ともに精算が必要)、吉良吉田での接続時間もやや長めに取られています。


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 朝の苦行から一転、短くも濃いローカル駅の途中下車を楽しみリフレッシュしたところで、改めて吉良吉田方面へ。次の目的地は岡崎公園前駅です。


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 ほぼ空気のみを運ぶ電車に揺られ、13分で吉良吉田に到着。西尾線と蒲郡線を連絡する線路(下の写真)も、今では蒲郡線へ出入りする回送列車が通るのみです。


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 復路の便、12時45分発急行弥富行きは赤い電車。インバーター制御の新しい形式でした。プラットホームは4両編成がギリギリ停まれる長さで、入線可能な形式が制限されるほどの急カーブの途上にあります。


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 帰りはかぶりつきを満喫。往路編で述べたように西尾線は長い直線が多いので、急行電車もコンスタントに線内の最高速度(100km/h)に近いスピードを出していました。ただこの急行、標準の停車パターンに則って運行されるのはこの西尾線内のみで、車内放送に耳を傾けてみれば「この電車は豊明にも停まり、神宮前からは普通になります」と、まーたメンドクサイことを言っております。ラッシュ時ならばともかく日中ですらこれが当たり前、というのがMeitetsu Style。


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 下の写真のように、南桜井~桜井の一駅だけですが複線区間も。起点近くの南安城~北安城間ではJR東海道本線をオーバークロスしますが、交点に駅は設置されていないので乗り換えは不可(JR安城駅は600メートルほど西側)。三河海線ならば刈谷駅にて接続しているものの、碧南方面から名古屋・豊橋方面へ向かう乗客がここでJRにごっそり吸い上げられてしまうという、名鉄とユーザーとでWIN-WINではないケースとなっています。この電車にしても西尾→名鉄名古屋に50分を要し、しかも快特・特急との接続はなく先着となるので、ユーザーからすれば「付き合わされている」感覚は強いでしょうね。


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 新安城にて3分の接続で名古屋本線上り普通電車へ乗り換え。行先は東岡崎ですが、こちらもまた東岡崎到着後に伊奈行きに化けるパターンです。編成は2両で、名古屋本線もここまで来ると短編成の電車が──というのは実は早合点。始発駅は犬山なので、2両編成で名古屋の都心部を走り抜けてきたというわけです。名鉄の幹線の普通は中位・上位種別からのフィーダーが主な仕事とはいえ、なかなかに衝撃的な様態。


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 種別・行先表示はオーロラビジョン。屋外での視認性の問題で幕式とフルカラーLEDの間に埋もれてしまった印象ですが、導入車両ではLEDへの取り替えはされずに現在もそのまま使われています。見た目に関してはこちらの方が精細な表示で美しいのですが、ほんの少しだけ時代を先取りし過ぎたのでしょうね。下2枚目の写真は後に咲いた大輪の花?である、京阪3000系プレミアムカーのLCDです。


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Premium_car_series_3000_12


 13時29分、岡崎公園前に到着。通常は普通のみが停車する駅となっています。東幡豆からは1時間03分と、順調に乗り継げたところでマァこれ位は掛かるよね、という感じ(直線距離は18キロですが)。ここからは名鉄乗り潰しを差し置いての本日のメインイベント、岡崎の城下町散策です。(次回へ続きます)


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(2022.10.05)

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