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2023.04.14

23/03/20 (6)海南駅~黒江再訪~帰路

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▲海南駅プラットホーム


 海南駅で普通電車に乗り換え、ではなく、そのまま改札を出場(途中下車)。前回経験した黒江駅からの“正規”ルートが歩くのに心地の良い道ではなかったので往復はイヤだなぁと気が渋っていたのですが、試しにGoogleマップで検索してみたところ海南駅からでも然程所要時間に差はなかったので、往路は(特急も停車する)海南駅から歩いてみることにしました。


 海南駅西口の風景。観光利用としては和歌山マリーナシティの最寄り駅であり、そこはかとなくリゾートっぽい雰囲気も併せ持っています。


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 西口前を走る県道135号線を線路沿いに北上。日方川にぶつかったところでこの川沿いを下流方向(=西方向)へ歩いていきます。今のところは完全にトレースすることは出来ず(間もなく開通しそうな箇所もあり)、一部区間は路地裏を迂回していきました。


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 ぶらぶら歩いて20分。国道42号線の黒江交差点まで来れば、目的地はもうすぐそこです。4車線の幹線道路から小路へ折れた途端に、またしても風景は昭和テイストに。


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 黒江は400年来の漆器の生産で知られる町、ということで、下の写真左側は漆器問屋の主屋である「畑田家住宅」。


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 旧市街地のメインストリートに出ると、こちらの「紀州漆器伝統産業会館 うるわし館」が。時刻は午後4時15分と夕方近くなので、観光客相手の各施設もそろそろ店仕舞いの気配です。
*前回の訪問記録はこちらのリンクから。


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 観光のメインは漆器のギャラリー巡りということになりそうですが──ハナから買う気のないミニマリストはお呼びではないか。すいませんねェ、地球には優しいけど(からこそ)消費&労働意欲は低いヒコクミンで! 「黒江ぬりもの館」(下の写真4枚目)は古民家カフェにもなっていますがお茶をするのにはやや中途半端な時間ですし、今回も町を外から見て回るだけかな。もちろんノコギリ刃型の町並み(同5枚目)は令和の今も健在です。


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 此方黒江も、湯浅からもうちょっと難易度を上げた間違い探しクイズのごとき微々たる変化。あちらほどにはカメラを向けたくなるようなシーンは多くはないものの、その代わりに日が傾いてきてノスタルジアマシマシの空気感を味わうことができました。写真でそれが少しでも伝わればよいのですが。


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 町を見下ろす丘の上の中言神社(なかごとじんじゃ)へ。万葉集にも詠まれている嘗てこの一帯にあった景勝地の入り江、「黒牛潟」(埋め立てで現存せず)が黒江の地名のルーツとなっており、この神社も黒牛潟大明神の別名があります。町の向こう側には新市街地や国道・工場地帯があるのですが、左~中央奥の小さな山・池崎山と右手前の民家の屋根で上手いことマスクされ、写真に頼らずともほぼ昔のままの眺望を楽しむことができます。


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 うめきた新駅→湯浅→広川→黒江と4ヶ所こなしてそろそろ疲れが溜まってきたのと、やはり紀三井寺の拝観時間には間に合わないということで、30分ほどという短い滞在ではありましたが今日の散歩はこれにて切り上げ。黒江駅へ向かいます。その道のり(下の写真)は道幅が広くない割に交通量が多く、大部分の区間で歩道がないので只々ストレスという、残念ながら19年前から改善がみられないものでした。「変わらないもの」を称えてきた一日でしたが、ここだけは変わっていてほしかった。


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 黒江駅到着。1966(昭和41)年の開業当時から使われている橋上駅舎もあれから特にリニューアルされるということはなく、当時の記憶のままでした。余談ながら、甲子園の常連校である智辯学園和歌山高等学校はこの駅のすぐ近く。


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 ここまで和歌山に近づけば電車は日中でも毎時2本ペースなので安心……なのですが、16時56分の電車は行ったばかり。次は17時26分発なので、周囲にコンビニもない駅では自動的にプラットホーム上にてベンチウォーマーに徹することになります(智辯和歌山最寄り駅だけに!…やかましいわ)。改札前にセブンティーンアイスの自販機があったので(同校の生徒が上客なんだろうな)、甘いものが欲しかったこともあり一本購入してベンチでかじかじ。屋外で過ごすのには最高の、春らしい暖かな一日でした。


 225系電車に揺られて12分、和歌山着。夕食にはやや早い時間ですし抑々昼食があの量だったので大してお腹は空いていないのですが、本日最後のミッションとしてここでも途中下車をし、和歌山ラーメンを食べていきます。ラーメン通ではないので一言触れるのみに留めておくものの、和歌山ラーメンはスープの製法の違いでざっくり「井手系」と「車庫前系」の2系統に分けられるらしく、一昨年の和歌山訪問で食したのが車庫前系だったので今日は井手系の方を試してみようかと。駅からちょっと歩いてもよかったのですが、駅ビル「和歌山MIO」の地下1階(駅地下道と直結した改札口あり)にも店舗があるのでこちらへ。入店時には幾つか空席があったものの程無く全部埋まってしまったので、結果的には早目に入って正解でした。


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「丸美商店」の中華そばです。同じ豚骨醤油ラーメンでも醤油成分が多めなのが車庫前系、豚骨成分が多めなのがこちらの井手系ということらしいのですが…… あーーもう、全然違いが判らん(苦笑)。フツーに美味しい豚骨醤油ラーメンでしかない。


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 車庫前系である「元車庫前丸宮中華そば 本店」の方も写真を貼っておきます。こうして比べると見た目は確かに異なるのですけれどね。


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 大盛りなどのオプションやサイドメニューは付けずに中華そば一杯だけにしておきましたが、和歌山ラーメンは量が控えめな代わりにお値段も抑えめという流儀があるはずなのに、こちらも最近値上げされたのか税込800円と案外高かったです。今後はもう積極的に食す機会はないだろうとはいえ。


 席を立つ前にスマホで発車時刻表をチェック。次の特急まで40~50分も待つのならば素直に先発の紀州路快速に乗るところでしたが、25分後の18時20分に出る<くろしお30号>があるので、またまた390円で予約です。夜の列車なので、2回目と同じくA席のみを指定。


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 いったん中央改札口へ回り、コンビニでホットコーヒーを淹れてから列車が出発する1番ホームへ。コンコースとは同一平面でつながっているという、由緒正しき国鉄時代のスタイルです。南海の和歌山市駅共々、私が生きているうちに高架化されるようなことはあるのでしょうか。


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<くろしお30号>は不定期列車。新宮始発ですが9両編成を組んでいることもあり、白浜始発便と比較して乗車率が高めということは無さそうでした。この新宮始発便、定期列車に限定すると新宮基準で13時29分発の<くろしお26号>から17時46分発(最終便)の<くろしお36号>まで4時間以上も空いてしまうという壮絶なリストラっぷりに吃驚させられます。未だに2時間おき位かな、という感覚が抜けきらないもので…… 乗車したのは287系、指定された4号車の車番はモハ286-203。白浜帰りにも良い時間帯の列車ですが、それでも席の埋まり具合は和歌山-日根野-天王寺間で3割くらい? 空いているのはたいへん有難いものの、今日は3回<くろしお>を利用して、オーシャンアロー型にも「パンダくろしお」仕様の編成にも一度も当たらなかったのが唯一の心残りでした。もう287系は他路線運用のものも含めてお腹いっぱいです。


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▲紀の川を渡河中(夜ver.)


 紀の川を渡り、列車はトンネルを交えながら和泉山脈を越えていきます。往路は車窓を眺めるばかりだったので気付きませんでしたが、この区間、具体的には紀伊~山中渓間では意外なことに携帯の電波が圏外に。実は4日前の3月16日よりKDDI/ソフトバンクでは通信サービスが開始されており、NTTドコモのみが遅れて5月下旬よりサービス開始予定とのことでした。3/16には同時に嵯峨野線の嵯峨嵐山~馬堀間と湖西線のマキノ~近江塩津間でも(ドコモを含めて)圏外が解消されていますが、大都市の近郊路線にもまだまだ空白が残っている(た)ものです。なお、車内にWi-Fiは飛んでいませんでした。


 紀州路快速の223・225系も悪くはない、どころか一般型車両の範疇では全国でもトップクラスではあるのですが(車端以外は2+1配置なので座れれば、です)、やはり同じクロスシートでも車内空間の快適さには歴然とした差が。アコモ自体もそうですが乗客の出入りが圧倒的に少ないですからね。とはいえこれも390円という期間限定の料金を加味しての印象ですし、大阪方面からの和歌山往復は梅田直通に拘るのでなければ、単純なスピードでは後れを取るものの個人的に南海の特急サザンの指定席を優先して使いたいところ。本数が<くろしお>の概ね2倍の30分間隔が基本という頻度の優位性もさることながら、なんといっても使い方次第で相当な割引率となる『和歌山観光きっぷ』の存在が大きいです。往復座席指定券付きならば片道あたりの追加料金は260円と格安なのでロングシートの自由席を選ぶ理由は無くなりますし、和歌山エリアの路線バスをグループ会社として握っているのが鉄道線だけで完結しているJRに対する強み。名称に観光とあるものの、勿論ビジネス・用務にも有用です。短所は…… 泊りがけには使えない(当日限り有効)のと、サザンの車両に古めのものが多いということくらいでしょうかね。こう書いていたら、また「落穂拾い」にフラッと出掛けたくなっちゃったな。


 そんなこんなで和歌山から静粛空間で運ばれることたったの56分、19時16分に大阪駅の地下ホームへ帰ってきました。通常版のJ-WESTチケットレスは大阪~和歌山間で750円也ですが、お試し期間が終わっても紀州路快速から乗り換えたままの人、きっとかなりの割合にのぼることでしょうね。


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 この後は第1回で既に記したようにうめきた地下口の改札を出場→梅田ランプ東交差点まで往復→再びうめきた地下口へ戻り、うめきた広場B1F経由で暁の広場へ→中央口から再入場、と辿ったのちに帰宅しました。うめきた新駅関連では新線区間北側の初乗りと西口の入場or出場がこの時点で未体験だったのですが、そちらは次回のエントリーにて回収です。

今日の歩数カウント:26,930歩

(2023.03.20)

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