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2024.12.24

24/10/29 (2)富山地方鉄道本線 その1【電鉄富山→宇奈月温泉I】

 本日のターゲットは5年前に乗車済みの電鉄富山~南富山間を除く全区間、つまり本線・立山線全線および不二越・上滝線南富山~岩峅寺間。8時30分発の普通宇奈月温泉行きにて、まずは本線を終点まで乗り通します。充当車両は元京阪旧3000系の10030形第2編成(10033+10034)。本来は中間車として2013年に譲渡されたダブルデッカー車を連結し、3両編成で「ダブルデッカーエキスプレス」として運転される編成なのですが、コロナ禍以降は今日のように元の2両編成でも運転されているとのこと。カラーリングはパンプキンではなく京阪時代のものに復元され、特急以外の運用に就く際には鳩マークの特急の文字を隠すという拘り様です。


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 車内のレイアウトもワンマン対応で改造された箇所を除けば基本的に転換クロスシートが並ぶ京阪時代のものを維持。モケットは地鉄への譲渡後に赤色のものに張り替えられています。通路側のモケット張りのアームレストも相まって、なかなかゴージャスに見えますよね。補助席は使用停止となっていますがテレビは液晶のものが新たに設置されており、使おうと思えば今も使えるようでしたが……どうなんでしょう?


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 当列車の10分後、8時40分に出発する特急立山行きには改札手前に専用の乗車待ちレーンが用意されていたものの(※主要駅では列車別改札を実施しているため)、こなた宇奈月温泉を目指す風情のツーリストはパラパラと乗り合わせてはいますが車内の雰囲気としてはあくまで普段着の様子。後ほどまた触れますが2015年の北陸新幹線金沢開業後は関東・関西方面のみならず富山駅発着の流れについても黒部宇奈月温泉駅乗り換えがメインルートとなったため、現在は電鉄富山⇔宇奈月温泉間通しの特急列車は運行されていません。というわけでこれから途中の39駅全駅に停まりつつ1時間42分ゴトゴトゆっくり揺られるわけですが、元京阪の車両ということでお察しのようにこの乗車時間にも拘らず車内にトイレは設置されていないという不安材料が。後ろに停まっているキャニオンエキスプレスにはトイレが残されているので、こちらが立山行きなのでしょうがアコモデーションも込みで羨ましすぎる……! 今日の予定ではこの区間を“乗り切って”しまえば(←楽しみに来ているのにw)以降は乗り換えや途中下車を挟むために長くとも40分台に収まるため、乗り込む前に最終確認を行ったうえであとは腸と膀胱に運命を委ねることにしましょう──真面目に笑い事ではないので。


 定刻通りに発車。左手に高架橋工事中の様子を眺めながら(下1枚目の写真)、1駅だけの複線区間を進みます。次の稲荷町(同2枚目)にて早くも不二越・上滝線系統の列車が分岐していきますが、ダイヤ通りだと立山線からの列車との同時到着・同時出発となるところが列車が遅れているとのことで長めの停車。乗車中の電車も宇奈月温泉始発の急行として電鉄富山へ着いた際、定刻だと8時17分のところを約3分遅れて到着したため、朝ラッシュ時の遅延は慢性化しているのかもしれません。これは当て推量ではありますが、両数を切り詰めすぎてキャパシティが不足しているのでは?


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 というわけで初っ端から2~3分程度の遅延が発生。ダイヤには余裕が殆ど無いらしく、結果として最後までこの遅延を引きずることになりました。道中最初の見どころは常願寺川を渡る橋梁(下の写真)。富山平野は立山から幾筋も下ってくる川が形成した扇状地で、ここを横断する交通はいきおい橋の存在感も増すことになります。地鉄についてはJRの閑散路線のようにメンテナンスコストの関係で橋梁上にて速度を落とす場面が度々。なお、こちらの常願寺川とはまた後刻“じっくりと”再会することになります。


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 窓越しに立山連峰。


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 朝の下り方向なので車内はのんびりとしたものですが、やはり40万都市の近郊、尚且つあいの風とやま鉄道線とは離れたエリアでもあるため、地域の主要な足として乗降自体は頻繁です。越中舟橋駅は日本で最も面積の小さい自治体(3.47平方キロメートル)である舟橋村唯一の駅で、1998年に改築された駅舎には立派な村立図書館が併設されています。面積最小ではあっても2024年12月1日現在で3,312人と人口最少ではないのは流石に富山都市圏のベッドタウンといったところ。


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▲プラットホーム側から眺める越中舟橋駅駅舎


 この列車はワンマン列車なので、車内放送は自動放送。時間帯によって駅員の配置・非配置が変わる駅については放送内容が対応していないのでしばしば齟齬が生じるのですが……わざわざ最前部のドアまで歩いて行ったのに結局全ドアが開いて無駄骨に終わるとか。それはさておきこの自動放送ではアナウンス広告も流れるのですが、2013年に新設された新相ノ木駅では何故か全編フランス語という変わったものが。駅近くの内科クリニックがスポンサーとのことなのですが、YouTubeにアップされた和訳を付けた動画(→こちらから)によると、大部分が宣伝と関係のない文言みたいで。少なくとも私はこうして取り上げずにはいられなかったので、間接的にPRになると考えているのでしょうけれども。


 電鉄富山から30分弱。左手から宇奈月温泉方面の線路が合流してくると上市に到着です。嘗ては更に500メートルほど先、町の中心部(現在上市児童館が建つ場所)まで線路が延びていた名残で、いまもスイッチバック構造となっています。我々乗客も終点までまだ1時間以上ある長い旅路に備えて背もたれをガッチャンコ。手前の寺田で立山線直通の系統が離れ、上市ではデータイムの半数の電車が折り返すため、この先の区間は原則毎時1本ペースの運転となります。


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 散居村ではなくお寺のようですが、この画もなかなか良いです。


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 上市からは富山湾の海岸へ向けて北上。北陸新幹線をアンダークロスしたのち、西滑川の先からしばらくはあいの風とやま鉄道線の線路とぴったり併走する区間が続きます。駅数の少ないあいの風に対して緩行線の役割を担っているものの、そもそもこういう二次交通に頼らざるを得ない場所では駅から徒歩圏内というアドバンテージは皆無に等しいわけでして。


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 時間的には未だ半分未満ですがそこそこ記事が長くなったので、残りは一旦分割します。

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