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2024.12.22

24/10/29 (1)2日目開始~朝の富山駅・電鉄富山駅

連載前回のページへ:24/10/28 (11)高岡・金屋町(千本格子の家並み)~1日目終了


 最終日の2日目。朝食会場が6時半オープンなのでスマートウォッチの振動アラームを6時にセットしていましたが、その前に路面電車の初電が通る音で目が覚めたようです(最寄り電停からの平日の一番電車は5時42分発の岩瀬浜ゆき)。自宅が伊丹空港に近いので、教会の鐘の音やアザーンの如く最初の出発便が飛び立っていく音が7時過ぎの時報というのが日常ではあるものの、電車の方は慣れていないので感覚がセンシティヴなんでしょうね。


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▲窓のすぐ外を走る路面電車。6時を過ぎるとじゃんじゃん来ます


 オープンよりもちょっと遅れて12階のレストランへ。入る前にエレベーターホールから立山連峰方面の景色を眺めていきます。富士山と同様、やっぱり雪を頂いていなければどこか見栄えがしないですね。今シーズンの初冠雪は10日後の11月8日で、気象台が1939年に観測を始めて以降2番目の遅さだったとか。尤も立山では9月も半ばを過ぎればいつ雪がちらついてもおかしくないそうです。


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 今回利用した宿泊プランだと素泊まりとの差が800円弱とお手頃だったために追加した朝食ビュッフェです。年明け早々の1月1日より価格を2倍近くに改定したうえでメニューのグレードアップが図られるとのことですが、はてさて主従はどちらなのか(これも野暮ね)。ふわふわスクランブルエッグなど定番のお料理に加えて蕎麦・昆布巻・赤巻・白えびのかき揚げといった当地の名物も並んでいますが、特筆すべきは富山ブラック、それもラーメンではなくカレー。こちらの黒はイカ墨・黒醤油・ブラックペッパーetc.といった原料の色らしく、ラーメンの決して万人受けしない塩辛さとは対照的に左記の材料による旨みが主役で和テイストが強く、辛さもそれほどでもないので、こちらもメインストリームのカレーとは別系統の「ご飯のお供」カテゴリーという印象を持ちました。もうオッチャンなので最初に載せてきたものだけでお腹いっぱいですが、30代前半までならばカレーをもう一杯おかわりしていましたね。とにかく朝カレーは美味しい!ということで。


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 最後にデザートとホットコーヒーを。カスタードプリンまで用意されていました。


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 準備を済ませたら荷物を預けて出発ですが、まずは本日の富山地方鉄道鉄道線全線走破の旅のお供となるフリーきっぷの画像を貼っておきます。鉄道線および富山港線を含む軌道線全線にて有効で、価格は2,600円(小児半額)。こちらは1日用ですが2日用もあります。鉄道線には特急料金が必要な列車が運行されていますが(後述)、自由席については追加料金なしで利用可能です。1日用でも電鉄富山~立山間を往復して且つ片道特急自由席を利用すればもう元が取れてしまうので賃率に照らせば非常に割安ではあるものの、来年4月1日に運賃改定が実施されるのでこちらも値上げが行われるはずです。これは余談ですが前日に電鉄富山駅の乗車券センターでこちらを購入したところ、クレジットは使えず。アルペンルートで大町側までグループ乗車となると諭吉/栄一が複数枚飛んでいくレベルになるので、これはあまりにも意外すぎました。


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 同時に手渡された冊子の時刻表。今の時代、紙媒体というのが次第にレアとなりつつあるので、こちらも大事に保管しておきましょう。フリーきっぷに関しては利便性優先で写真撮影後すぐに折り曲げて上着の胸ポケットへ収納しましたが。裏表紙の路線図には能登半島地震の影響で一般開放が延期となっている「黒部宇奈月キャニオンルート」が既に反映されていました。地方私鉄の巨人ながらも最盛期より大幅に路線網を縮小しましたが、その後軌道線の富山都心線開業と富山ライトレールからの富山港線編入により、現在の総営業距離は再度100kmの大台を上回っています。


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 ホテルから富山駅南口までは公式案内で徒歩7分という近さですが、5年前の訪問時には南半分しか供用されていなかった富山駅の軌道線のりばへ電車に乗って到着してみたかったので、ホテル最寄りの「電気ビル前」停留場へ。富山市営軌道時代の1937(昭和12)年、同名のビル(現存)の要望により市への継続的な拠出を条件に「桜橋北詰」から改称されており、謂わばネーミングライツの嚆矢ということのようです。時刻は8時、ラッシュアワー真っ只中なので電車はお団子になってやって来るかと思いきや、直線道路の彼方を凝視し続けるも電車はなかなか姿を現さず。5年前と比較するとデータイムの当区間の運転本数は毎時12本から8本に減らされており、朝夕も相応に減便されている模様です。


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 結果的に徒歩よりも長く掛かって富山駅停留場へ到着。歩行者信号・警報装置つきの構内通路を挟んで3面2線のホームが北と南の2組(=6面2線)という配置で、ホームの番号は降車用を含めて8番まであります。全系統の上下線すべての電車がここへ集結するので、電車の発着はひっきりなし。富山港線岩瀬浜方面行きの電車は南側のホームを通過していくのがちょっと面白い風景ですが、当停留場で折り返す系統に南側を塞がれると発着できなくなるので、ダイヤ調整が難しそうだなとも感じたりも。完成度で言えば全線新設の宇都宮ライトレールはやはり図抜けていますが、本邦におけるLRT第一号を擁する富山も既存のネットワークとの連携を武器に決して後れを取ってはいません。事実上日本最大規模のLRTである広島電鉄も2025年中に駅前大橋ルートの開業を控えていますし、ここ数年のLRT界隈は明るい話題が続いてワクワクが止まらないですね(岡山も頑張って!)。個人的な話をすると富山駅~旧富山駅北間の延伸部分が未乗なので本当はこの機会に片付けておきたかったものの、富山港線の運転本数からすると今朝の短い時間では往復は無理そう。夜にもう一度チャンスはありますが、ひとまず今の時点では保留にしておきます。


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 電鉄富山駅へ。こちらは新生富山駅プロジェクトの総仕上げとして高架化工事が進行中につき、ホームの一部は仮設で運用されています。旧1番ホームの西側は現在は通路に。視点が逆になりますが下3・4枚目の写真が新旧の比較となります。
※高架化工事開始前のホームの様子はこちらのリンクから


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 その旧1番ホームに展示されているヘッドマーク&運行標識板コレクション。地方私鉄としては長大な路線網を持つ地鉄だけに、行先だけでなく種別も多彩です。


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 現在の配線は高架化後と同じく2面2線。前回の3面4線時代には閑散時間帯ながらも3線が電車で埋まっている様子を目にしているので高架化後の遣り繰りが最大の関心事だったのですが、こちらはそれに先駆けて判明。頭端式ホームを前後に分割して根元側を1・2番ホーム、先端側を3・4番ホームとして使うという由緒正しきパターンの採用なのでした。2番ホームには旧西武10000系の20020形電車(3両編成)が停車中。愛称はニューレッドアロー改めキャニオンエキスプレスを名乗っていますが、カラーリングは西武時代をほぼ維持しているためにこれには嬉しいファンも多いはずです。奥の4番ホームにこれから乗車する電車が停まっているので、これもまた西武池袋駅に於ける縦列停車の再現ということに。


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 ということで、次回の乗車編へ続きます。

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